【修復が価値を生む】室町時代から続く「金継ぎ」のやり方と魅力

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金継ぎの耐久性

金継ぎは、その技法の種類によって耐久性が様々に異なります。

金を使用した場合は、まず電子レンジは使えません。金線で縁どられたお皿を電子レンジにかけると、火花が発生することがあります。さらに金を使ったものは、電子レンジに入れると変色してしまいます。

金継ぎは、技法によって耐久性は変化します。長く使いたいものは、磨き金仕上げや石目地仕上げなど、用途や修理にあった技法をおすすめします。


出典:写真AC

耐久性を向上させる場合、漆にこだわることが重要です。様々な漆が市販されていますが、耐久性を上げる場合は、本漆を使うことを推奨します。乾いた後は、人の口に入っても無害なので、よく使われる食器なども利用できます。しかし、施工をする際は、かぶれに注意しましょう。本漆も中国産より国産の漆の方が質もよいです。

金継ぎ体験

金継ぎを趣味にしている人がいるので、カルチャースクールの講座や、個人の教室などがあります。ネットなどで検索すれば、近くで実施してると思いますので、訪ねてみてください。

また、京都や金沢などに行くと旅のオプションとして、体験教室なども開催されていますので、参加してみるのも良いかもしれません。講座やグループによって、各地で開催をされていますので、興味のある方は探して参加してみてください。

欠けることによって価値を生み出す、金継ぎ


出典:写真AC

金継ぎは、高価で貴重な茶の湯道具を修復する技術として、蒔絵の技法を活用して使われてきました。金継ぎが受け継がれてきた背景には、「もったいない」という日本独特の美意識によるものがあります。物を大切に使い、そして後世に受け継ぐ精神は、物があふれている現代社会において、忘れられた感性でもあり価値観でもあります。

金継ぎで行う作業は、欠けたものを修復する作業ですが、修復したものに欠ける前以上の価値を生み出す技法です。欠けることで価値を失うのではなく、ひと手間加えることで価値を向上させる、日本の素晴らしい文化であり魅力です。

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