【茶席の道具だけじゃない】日常生活で役立つ懐紙の使い方4選

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懐紙とは

 みなさんは「懐紙」をご存知ですか?特に20代の方では知らないという方が多いかもしれません。30代、40代の方でも、知ってはいるが馴染みがないという方が多いのではないかと思います。

一般的には茶道で使われるものというイメージがあるかもしれませんが、実は茶席の専用道具ではなく、かつては人々の生活に密着した日用必需品だったのです。

懐紙とは、日本に古くから伝わるもので、文字通り「懐に入れて携帯する紙」のことです。和装が一般的だった時代から、着物の懐に入れて外出時に持ち歩き、必要になった時にさっと出して使います。

現代のティッシュペーパーと似ていますが、その使い道ははるかに広く、人々の暮らしになくてはならない身近なものだったといえます。

懐紙の使い方①

お茶席で


出典:写真AC

まずはお茶の席で使います。懐紙のことをご存知の方にとっては、このケースが最もイメージしやすいかもしれませんね。お茶の席では、懐紙はお茶菓子を載せるお皿として使用します。上品な甘味処などで、羊羹や大福を載せて出すこともあります。

茶事用の懐紙には水菓子懐紙やりゅうさん紙といって、夏の時期にお茶菓子として出される果物や、羊羹・ゼリー状など水分の多いものを置くのに使うものがあります。

懐紙の使い方②

料理の盛り付けに


出典:写真AC

 次に料理の盛り付けです。和食の世界では、天ぷらなどの油とりとして、料理の下に敷いて使います。

和食では特に、盛り付けの美しさが大事にされています。家庭で出す際もお皿の上に一枚懐紙があると、ぐっと本格的な雰囲気になるでしょう。

ちなみに敷紙として懐紙を使う際の折り方には決まりがあり、間違えると不祝儀用のものとなり縁起が悪いとされてしまいますので、気をつけてください。

懐紙の使い方③

日常生活に

日常生活においても懐紙は役立ちます。ふだん持ち歩くハンカチやティッシュの代わりとして充分に使えるんです。グラスについた口紅をそっと拭いたり、浮いたファンデーションを抑えて化粧直しをしたりと、女性にとっては万能。

さらにティッシュペーパーに比べて強度があるので、ハンカチ代わりとして手洗い後に手を拭くのにも使えます。

インフルエンザが流行っている時期など雑菌が気になるときには、使い捨てのペーパータオルとして便利ですね。

また、食事の席で上品にふるまうのにも懐紙は便利です。例えば、少しかしこまった食事の席などで、どうしても苦手な食べ物があったとき。そのままお皿に置いておくのではなく、お皿の端に寄せて懐紙でそっと覆い隠すのがマナーといわれています。

デザートのサクランボの種を口から出すときも、手に出すのではなく懐紙に出せば上品な印象になります。 さらに、ちょっとしたメモ書きにも使えます。不在の相手に何かを渡したいとき、一言添えて席に置いておけば気持ちが伝わります。

また、お酒の席でコースターとして使ったり、こぼれたものをふき取ったりするのにも使えるので、女性だけでなく男性にもおすすめです。

懐紙の使い方④

ぽち袋・ラッピングに

 さらにおすすめしたいのが、「包む」という用途です。ちょっとした心づけとして現金を渡したいとき、むきだしで渡すのは気が引けるもの。

そんなとき、懐紙に包んで渡すことでスマートに渡せます。お年玉を渡す時のぽち袋としても、もちろん使えます。

折り方にもたくさん種類があります。 それに、懐紙で包むのはお金だけではありません。個包装ではないお菓子を分けて人に渡したいとき、よくティッシュに包んで渡しますが、こんなときも懐紙が便利。

丸っこいものなら包んで上の部分をきゅっとひねれば、それだけで可愛らしいラッピングになります。

「お団子」と「羊羹」英語でなんというか知っていますか?

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