「一期一会(いちごいちえ)」の意味や使い方|例文や対義語も紹介

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一期一会を四字熟語として広めたのは井伊直弼だった!

出典:写真AC

さて、このような由来を持つ一期一会という言葉ですが、上で解説したように最初から四字熟語としてあったわけではありません。

安政の大獄や桜田門外の変で有名な井伊直弼こそが、一期一会を四字熟語として広めた人物だったのです。

江戸幕府の大老で、開国政策を強行に推し進めた結果として暗殺されてしまった人物として有名な井伊直弼は、実は茶人としても大成していました。その井伊直弼が著した『茶湯一会集』に、茶の湯の一番の心得として書かれているのが「一期一会」という四字熟語なのです。

以下に、井伊直弼が『茶湯一会集』の文中で一期一会について述べていることを、わかりやすく現代語に訳して紹介します。

そもそも茶の湯の出会いは一期一会といって、たとえば、何度同じ主人と客が出会っても、今日の出会いは二度と起こらないことを思えば、(この出会いは)まさに私の人生で一度きりの出会いなのである。

だから、主人はいろいろなことに気を配り、少しも粗末なことがないよう、まごころを尽くし、客もまたこの出会いが二度とはないということを理解し、主人のもてなしに何一ついいかげんなところがないということに感心し、まごころをもって出会いを交わすべきである。これを一期一会という。

いかがでしょうか。ひとつひとつの出会いを大切にするという一期一会の考えがよく表されていますね。

井伊直弼については日本史の授業くらいでしか名前を見かけたことがないという方にとっても、実は一期一会という四字熟語を広めた人物だったということは意外な事実だったのではないでしょうか。

一期一会の例文を紹介


出典:ぱくたそ

一期一会という言葉は、相手をもてなす際に自分を戒めるときなどに用います。例えば、

「接客業をしていると、機械的に相手に接することもないわけではないが、これが一期一会と思って常に相手に対して心からおもてなしをすることが大切だ」

というように使うとよいでしょう。

また、茶会やもてなしなどの意味合いではなく、単純に出会いを大切にするべきであるという意味で用いるときには、

「人生において様々な人と出会うものだが、いずれも一期一会と思い、これからの出会いを大切にしていきたい」

などのように使うとよいでしょう。

いずれの場合においても、相手を大切にすること、出会いやもてなしの瞬間がまた訪れるとは限らないことを主張したい時に用いています。

一期一会の類義語・対義語

出典:写真AC

一期一会という言葉には、正確に意味が同じ類語はありません。ただ、出会いを大切にするという意味合いで考えると、「千載一遇」という言葉や「合縁奇縁」、「袖振り合うも多生の縁」などの四字熟語、ことわざなどが似たようなものであるといえるでしょう。

一方、出会いを大切にするという一期一会の反対の言葉というと、出会いをなおざりにするという意味合いになりますので、格言やことわざとしては存在しません。

どの四字熟語にも、由来があります。

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