お盆の迎え火と送り火の時期っていつ?
先祖の位牌が納めてある「菩提寺」。13日の夕方から夜にかけて、菩提寺にお墓参りすることで、先祖の霊を迎え入れるのがお盆の風習です。この風習を「精霊迎え」と呼んでいます。
この時に「迎え火」という儀式を行います。これは、「先祖の霊が迷わず帰って来られるように」という意味が込められている火です。
16日になると「送り盆」になるため、「先祖の霊を送り返してあげる」儀式が行われます。この儀式を「精霊送り」と呼び、この時に炊く火のことを「送り火」と呼んでいるのです。
これらの儀式は、各家庭で行うのが一般的ですが、お祭りとして実施されている地域もあります。大規模なものでは、京都名物になっている「大文字焼き」が有名です。
お盆の時期には何をお供えするの?
出典:写真AC
お盆の時期に先祖の霊を迎える際、おもてなしをするということでお供え物をします。ご先祖様や亡くなった方の好物を供えるのも良いですが、時期が夏ですので腐りにくい物を選ぶのが一般的です。
まずご紹介するのは、人気のあるお供え物の一つ、フルーツです。日本は古くより丸い形状のものは「円」が「縁」を連想させることから縁起物とされています。ですので、お供え物として桃やスイカ、ぶどうやオレンジなどのフルーツが良いでしょう。
次にご紹介するのは、お盆期間中に傷んだり腐る心配のないおせんべいやクッキーなどの日持ちするお菓子です。派手な色あいはなるべく避け、落ち着いた見た目の物を選ぶのが一般的でしょう。
意外なお供え物として素麺もあります。お中元に素麺を贈ることは一般的ですが、お盆のお供え物としては珍しいといえます。
地域によって供える意味あいは様々ですが、「幸せが素麺のように細く長く続くように」という意味や「ご先祖様が帰る際の荷物を縛る紐や帰りに乗る精霊馬の手綱の役割がある」などがあります。
また、素麺をお供えする由来としてご先祖様を迎えるだけでなく豊作祈願として供えたり、お盆の時期に近い七夕の時期に素麺を供える文化が伝わったのではないか、といわれています。
食べ物を供える際に注意していただきたいのが、ご先祖様が食べることを考えてお供えする、ということです。箱や袋に入ったままではご先祖様が食べられませんので包装を取ってお供えしましょう。
フルーツの場合はきれいに洗って食べやすい大きさに切り、お皿に盛りつけてお供えしましょう。ご先祖様が食べる際に必要なフォークやスプーンをお忘れなく。
お菓子の場合は箱や袋から取り出して小包装の状態でお供えしてかまいません。素麺の場合は必ず茹でて調理したものをお皿に盛りつけ、めんつゆとお箸とともにお供えしましょう。