日本の伝統的な物作りその6【織物】
出典:写真AC
日本の織物の歴史は古く、石器時代にまで遡ります。長い年月を経て、着物以外の物も作られながら、日本の伝統的な物作りとして伝えられてきました。
中でも伊勢崎絣は群馬県で作られているブランド織物で、国の伝統工芸品に指定されています。伊勢崎銘仙とも呼ばれており、太織という繭から引き出した生糸を使った織物です。本来は、農家が自分たちの家用に作っていたものでした。
江戸時代の中期になるとそのベースが築かれ、おしゃれで丈夫であるという理由から庶民の間で人気の織物になっていきました。その人気はとどまることを知らず、江戸や大阪、京都にまでも出荷するほどに発展していきました。
現代では、テーブルクロスやネクタイ、のれんなど、着物以外のものも作られており、日本の物作りを現代に伝えるための工夫がされています。
日本の物作りの魅力を知ろう
いかがでしたか。日本には本当にさまざまな物作りがありますね。
これらの物作りが現代にも親しまれ、伝えられているのは、昔ながらの技法を守りつつ、現代に合わせた新しい商品を開発しているからです。身近に感じることができ、暮らしと地続きになっている伝統工芸品は、かびくさい文化などではなく生活の一部として将来にも伝えられやすくなります。
反面、どの伝統工芸にとっても深刻なのが後継者不足という問題です。まず私たち自身が日本の物作りの素晴らしさを知り、ここで紹介した以外の伝統工芸品にも若者が興味を持てるようにする必要があります。
日本の物作りの素晴らしい魅力を、この先の未来にもずっと伝えていけるようにしていきたいですね。