さつま揚げに黒豚、桜島大根など名物グルメがたくさんある鹿児島。なかでも奄美地方を訪れたら必ず食べたいのが、「鶏飯(けいはん)」です。
鶏飯とは、茹でた鶏肉やいろいろな具材をごはんにのせて、熱いスープをかけていただく郷土料理。さっと作れるうえヘルシーで、朝食や軽いランチにもぴったりのメニューです。今回は、鶏飯のレシピをご紹介します。
鹿児島の郷土料理「鶏飯」ってどんなもの?
鶏飯とは、ほぐした鶏肉、錦糸卵、しいたけ、漬物などの具材をごはんにのせて、鶏だしスープをたっぷりとかけたもの。薩摩藩が奄美諸島を支配した時代に、貴重な鶏を使うおもてなし料理として生まれたのが始まりといわれています。
戦後になって、従来の炊き込みごはんからスープをかけるスタイルに変わったのだそう。現在では奄美大島だけでなく鹿児島全域で定番メニューとして愛されており、専門店も多数あります。
奄美の郷土料理「鶏飯」のレシピ
〔材料(4人分)〕
ごはん 適量
鶏ささみ(またはむね肉) 300g
しいたけ(乾燥) 4〜5枚
卵 1個
きゅうり 1/2本
しょうが(薄切り) 適量
酒 適量
うすくち醤油 小さじ1
みりん 小さじ1
塩 少々
[スープ]
鶏ささみの茹で汁 800cc
しいたけの戻し汁 適量
塩 少々
うすくち醤油 少々
[薬味]
小ねぎ、刻みのり、ごま、わさびなど好みで 適量
〔作り方〕
1.鶏肉を茹でる。鍋に1000ccくらいの水と鶏肉、しょうが、酒を入れて沸騰させ、アクをとりながらしばらく煮込む。火を止めて、そのまま冷ましておく。
2.一晩かけて戻したしいたけをスライスして、戻し汁ごと鍋に入れる。うすくち醤油とみりんを加えて、さっと煮る。
3.フライパンで薄焼き卵をつくり、冷ましてから千切りにする。きゅうりは薄切りにして塩もみ。キッチンペーパーに包み、出てきた水分をしぼる。
4.鶏肉を鍋から取り出して細かくほぐす。鶏のゆで汁(しょうがは取り除く)としいたけの戻し汁、塩、うすくち醤油を鍋に入れて煮立て、スープを作る。
5.ごはんを器によそい、具材をのせる。食べる直前にスープをかけ、薬味をトッピングする。
鹿児島・奄美地方の郷土料理「鶏飯」にのせる具材
トッピングする具材の下準備が終われば、あとは食べるだけ! 本場の奄美では、パパイヤの漬物や柑橘類の皮を干したものが入りますが、入手するのが難しい…という場合は、たくあんや高菜などの漬物でも代用できます。
今回は、きゅうりを薄切りにして塩もみしたものを使いました。ほのかな塩分としゃきしゃきとした食感が、ちょうど良いアクセントに。
奄美の郷土料理「鶏飯」のおいしい食べ方
鶏飯は、食べる直前にスープをかけるのが鉄則! ごはんに好みの具材をのせたら、ねぎや刻みのり、ごまなどの薬味もたっぷりふりかけて。途中でわさびやしょうがを加えて、味に変化をつけるのがおすすめです。
こだわり派の方なら、鶏を丸ごと煮込んでアクと脂をとりながら、極上のスープを作るのもひとつのアイデア。煮込んだ鶏の身も、ほぐしてそのままトッピングにできます。時間があるときに試して、自宅でおいしい鶏飯を味わってみましょう。
いかがでしたか?鹿児島の郷土料理「鶏飯」のレシピをご紹介しました。家にあるもので手軽にささっと作れるので、ぜひ試してみてくださいね。