温かい料理が恋しくなる寒い季節。胃腸にやさしくヘルシーな奈良の郷土料理「茶粥」を味わってみませんか? ほうじ茶や番茶を煮出してお米を炊き上げるだけの、誰でも失敗なく作れる手軽なメニューです。おいしく食べるためのコツもあわせてご紹介します。
奈良の郷土料理「茶粥」
西日本を中心に広く伝わる茶粥ですが、特に奈良では「大和の茶粥」として伝統的に親しまれてきました。お米やお茶の分量、煮出し方、粥の炊き方などは各家庭で異なり、多彩なバリエーションが存在しています。
季節によって、さつま芋、栗、豆類を入れることも多く、夏には冷やして食べるのが好まれます。ちなみに奈良県内には茶粥専門店があり、お店独自の味わいや付け合わせを楽しめるんですよ。
奈良の郷土料理「茶粥」の定番レシピをご紹介!
〔材料(作りやすい分量)〕
米 1合分弱ほうじ茶 20g
水 1200〜1500ml
塩 少々※水の分量はだいたいの目安。
さらっとしたお粥にしたい場合は、水を多めに入れると良い。
茶粥レシピの下準備はとっても簡単!
まず、鍋に水を入れて沸かし、ほうじ茶を入れた茶袋(市販のティーバッグ1〜2袋でも可)を煮出します。ある程度煮てお湯に色がついたら、茶袋を取り出しましょう。
茶粥はとろみの少ないさっぱりとしたものが一般的なので、お米を軽く洗い、ボウルにあげて水を切ります。とろみがある方が好みであれば、生米から作っても大丈夫です。
〔作り方〕
1.お茶を煮出した鍋にお米を入れる。
2.強火で煮て、沸騰したらすぐに弱火にする。表面に浮かんでくる白いアクをすくいとる。
3.そのままかきまぜずに30分ほど煮込んだら、火を止めてふたをし、しばらく蒸らす。塩を加えて軽く混ぜる。
茶粥はかきまぜるほど粘り気が出てしまうので、煮込んでいる間はできるだけ放置しておくのがポイント。焦げつきが気になるときは、おたまで底を軽くすくうだけにしておきましょう。
茶粥の付け合わせにおすすめの食材
付け合わせは通常の白粥と同様でももちろんOKですが、ごはん感覚で好きな料理を用意するとより楽しめるはず。今回は梅たたきの炒りごまあえ、きゅうりのからし漬け、山椒ちりめんを豆皿に用意してみました。刻み海苔やあられのトッピングが、さらりとした茶粥にアクセントを加えてくれます。
このほか、昆布の佃煮や奈良漬など、どちらかというと味の濃い食べものを合わせた方が茶粥らしさを味わえます。
奈良の郷土料理「茶粥」で身体をととのえて
奈良では、朝食として日常的に食べられている茶粥。食べすぎた翌日や二日酔いの朝には、スープがわりにスルスルいただけるのが嬉しいですね。
また、少しのお米で満腹感が得られるので、ダイエットやデトックスをしたい人にも強い味方! 滋味あふれる素朴な味わいにほっと癒されながら、疲れた身体をいたわってみてはいかが?