脱サラの成功率
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それでは、脱サラの成功率はどのくらいあるのでしょうか。
実は、一般的に3~6%と言われています。
これは、企業や個人事業が10年後に存続している可能性が3~6%であるためです。中には個人事業で成功し、法人を立てたために個人事業を廃業するような場合、うまくいっていながらも諸般の事情で廃業した場合も含まれてはいますが、とても低い確率であることに変わりないでしょう。
脱サラのメリット・デメリット
脱サラをすると、会社に縛られ、守られることがなくなるため、様々なメリットやデメリットがあります。ここでは、いくつかの例を紹介していきます。
脱サラのメリット
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自分の裁量で働ける
会社で働くと、上司や会社の意向をもとに動くこととなるため、自分の意見や考えを通せないことがよく起こります。脱サラして自分の事業を持った場合には、自分が正しいと思うものに沿って働くことができます。
自分の裁量で働けるということは大きなメリットとなるでしょう。
通勤時間を短くできる
近年、複数の論文で長時間の通勤が幸福感を大きく下げると指摘されており、一説によると、給料を1.4倍にしてもらうことでやっと均衡がとれるといわれています。
また、通勤時間が片道45分以上の夫婦では離婚率が40%上昇するというデータも出ています。往復で1時間30分の通勤時間が、睡眠時間や家族との時間を犠牲にしているためだと考えられ、大きなストレスの一つとなっています。
自宅で脱サラ開業する場合には、通勤時間が無くなり、幸福感も増えることでしょう。
定年がない
近年、「老後資金は5000万円の貯蓄が必要」などの話題が絶えません。5,000万円は極端かもしれませんが、少子高齢化が進んでいる日本では、年金の支給額は減る見通しで、生活費が足りなくなる場面が増えることは間違いないでしょう。
脱サラすると定年がなくなるため、事業が安定し、元気であれば100歳になっても働くことができます。長寿化も進み、「長生きがリスク」といわれる昨今、定年がないことは脱サラの大きなメリットだといえます。
時間が自由
最後に、脱サラする目的として多くの人があげるメリットとして、「自由な時間がある」というものがあげられます。
脱サラをすると、「平日毎日9時から18時」のように仕事の時間が決まっているわけでなく、自分の裁量で働くこととなります。そのため、家族の行事や休みに合わせて仕事をしたり、自分の裁量で働く時間を決めることができるようになります。
事業が軌道に乗れば、「週に3,4日だけ働く」のような働き方も可能でしょう。
脱サラのデメリット
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収入が不安定
サラリーマンであれば、成績にかかわらず基本的に毎月決まった金額の給料を受け取ることができるほか、失業や病気などの際も、ある程度の収入を保証されます。
一方、脱サラをすると働けなければ収入が基本的にゼロとなり、売り上げが立た無い場合にも収入を保証してくれる人はいません。
信用
脱サラをすると、先述したように、収入が不安定になります。結果的に、サラリーマンと比べると信用力が低く見られ、ローンやクレジットカードの作成が難しくなります。
これから脱サラを考えている方は、審査の必要なものは、サラリーマンのうちに通しておくとよいでしょう。
開業資金
特に飲食店やフランチャイズなどで開業しようと考えている場合、開業資金が負担となる場合が多くあります。
当面の生活費に加え、開業資金をためることは、かなりの負担になるといえるでしょう。
税金・保険料
実は、サラリーマンの年金や健康保険料金は半分会社が負担しています。
脱サラをすると、全額自分で負担しなければならないため、開業する前の想定より大きな金額がかかることが考えられます。サラリーマンの給料と同じ額の利益をあげても、手元に残る金額が少なくなる場合がほとんどです。
さらに、個人事業主の場合、加入する年金は「国民年金」となります。厚生年金と比べ、将来の受取額が少なくなるため、確定拠出年金を利用するなどの備えが必要だといえるでしょう。