錫の酒器の特徴④<味わい>
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錫の酒器は日本酒以外にもビールやワインなど様々なお酒の味わいをより美味しくさせる魔法のような酒器です。
錫の酒器に注ぐだけで辛口の日本酒はまろやかな味わいに、寝かせていないワインでも錫の酒器で飲めばコクが増し、香りが豊かになります。ジュースまでも酸味が和らぎます。他にも焼酎・水・コーヒーまでも味わいが変化するというのは驚きです。
錫の毒性について
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金・銀の次に高い価値を持つ金属として知られている天然の錫(すず)は毒性がまったくありません。
しかし、人工的に作られた化学物質の有機錫が有害であるために天然の錫(すず)も毒性がある、と認識されてしまっている場合もあるようです。花瓶や酒器など日用品として使われている錫(すず)は、有機錫と違って有害ではなく毒性もありません。
ただ、海外の錫製品には時々「鉛(なまり)」が含まれているおそれがあります。錫は無毒ですが、この鉛には健康障害を引き起こす毒が含まれているため注意が必要です。日本製の錫製品に鉛は一切使われておらず、100%錫の酒器などの製品もあるので安心です。
錫の酒器のお手入れ方法
こちらでは、錫の酒器を長持ちさせるためにも基本的なお手入れ方法をご紹介します。
基本的なお手入れ
錫の酒器を使用した後は、柔らかいスポンジを使って台所用中性洗剤で優しく洗います。既述の通り、柔らかい金属ですので硬いたわしなどでこすってしまうと破損の原因になるので避けてください。
光沢を戻すお手入れ
錫の酒器は錆びることも・腐食もありませんが使い続けていくうちに光沢が鈍ってくることもあります。光沢の鈍りを”味”として楽しむのも良いです。光沢を取り戻したい場合には、重層をつかって磨くことがおすすめです。
①重層に台所用中性洗剤を溶かして固めのペーストにする
②ペースト状にした重層を錫の酒器につけて円を描くように優しくこすっていく。ムラなく均一に。
③磨き終わったら台所用中性洗剤で洗い、水気をしっかりと拭き取る。
以上の手順を踏むとピカピカの錫の酒器となります。ただし、重層で酒器を磨いた際に白っぽくなってしまう場合があるので酒器の底など目立たない箇所で試してから全体を磨くことをおすすめします。
錫の酒器おすすめブランド「錫光」
錫光は錫の良さ、魅力を多くの人に伝えるために様々な活動や交流も行っています。また、錫光は錫の良さを活かした製品作りを心がけており、製品だけでなく、職人自身も錫のように代々受け継がれてきた伝統や精神を受け継ぎ洗練された良さを兼ね備えています。
職人から職人へと受け継がれてきた高度な鋳造技術や優れた知恵、伝統、精神をこれからも継承しつづけ素晴らしい作品を生み出していくことでしょう。
小さい工房でありながらも、素晴らしい作品を生み出し、メディアや雑誌にも掲載されている「錫光」。酒器や茶器、火器など錫光の製品はどれも繊細で美しく、思わず手に取ってしまう、そんな作品です。
錫の酒器に親しもう
いかがでしたでしょうか。今回は錫の酒器、そして錫(すず)についても深く見てきました。他の金属にはない特徴を多く持っている金属「錫(すず)」。かつては毒性が疑われたこともあったようですが、日本の錫製品は錫100%なので安心ですね。
また、錫の酒器に入れるだけでお酒の味わいが変化するなどなんとも魔法のような酒器ですね。錫(すず)自体が高価なため、錫の酒器をはじめとした製品が高価格ではありますが錫の酒器のお酒を是非とも味わってみたいものです。
壊れにくく、熱伝導率も良いというお酒にぴったりな錫の酒器を是非、味わってみてください。
そんな錫の酒器の魅力をたっぷり味わえる体験を紹介します。
【錫光】ぐいっと一杯!ぐい呑み制作体験!
「現代の名工」であった初代の意思を継ぐ2代目の職人さんのもと、錫のぐい呑みを作る体験です。好きな模様をつけることができたり、ここでしか聞けない貴重なお話もたくさんあるので、素敵な体験になること間違いありません!
また、刻印もできるので、世界に一つだけのぐい呑みを作ることができます。
体験先:錫光
住所:埼玉県川口市源左衛門新田300-31
アクセス:JR武蔵野線「東川口駅」
体験時間:13:30 ~ 16:30 (3.0時間)
体験費用:12,000円