【大阪の伝統工芸品】錫器の特徴とは?歴史やタンブラーもご紹介!

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大阪といえば、一番はじめに思いつくのは、お笑いの文化、たこ焼きやお好み焼きなどの粉もの文化をはじめとした食い倒れの街というイメージがあるかもしれません。でもそれだけではありません。

出典:designshop

実は大阪は、日本が世界に誇る「ものづくり」においても様々な分野で独自に発展してきた街のひとつです。今回ご紹介するのは、錫器という器についてです。まず、どのように読めば良いのかが分からないという方も多いかもしれませんが、錫器(すずき)と読みます。

今回は、大阪の知られざる名産品である錫器についてご紹介します。

大阪錫器とは


錫器は「錫(すず)」と呼ばれている金属製品からつくられている器全般のことを指します。色はシルバーで、ややザラザラとした質感をしており金属特有のデザインとして彫りが施されているものもあります。

大阪錫器の特徴

製造方法は高温の中で錫を溶かし、器などの形に成形した後に、削って表面や形を整え、ロウを塗り、酸をかけて腐らせた後に、漆を塗るという複雑ないくつものステップが必要な工程になっています。非常に手間ひまがかかる作業となっており、現在では製造場所が少なくなっています。

大阪錫器の歴史

錫器は、奈良時代にはすでに貴重なものとして取り扱われていたことがわかっており、江戸時代には日本でも生産が盛んになっていたとされています。大阪錫器の歴史の始まりは、江戸時代中期頃とされており、当時は上方(かみがた)と呼ばれていた大阪の都心部で生産されていたようです。

昭和の始め頃までは、大阪に数多くの職人が存在していましたが年々減少しており今では数えるほどの人数になっています。

時代の変遷がありつつも、ずっと守られてきた伝統のある手法で作られた錫器は最近になり、シンプルでありながらもおしゃれでデザイン性が高いことや、日本製であること、ひとつひとつ丁寧に作られていることから、百貨店や雑貨店などでの取り扱いが増えて人気が高まっています。

大阪錫器のタンブラー

タンブラーは一番の人気製品

大阪錫器の代名詞的存在と言っても過言ではないのが、タンブラーです。錫器のタンブラーは、コップのような形になっていて、主に飲み物を注いで使用するためのものです。大阪錫器のタンブラーはひとつずつ高級感のある木製の箱におさめられており、がんばった自分へのご褒美や大切な方へのプレゼントとしても最適です。

ビールの味が変わる?美味しくなると評判

タンブラーが人気の理由はその優れたデザインだけにあるのではありません。錫器で作られたタンブラーは、お酒が美味しくなるという秘密が隠されているのです。また、ビールや発泡酒などの泡が立つお酒では、泡が細かくなり飲んだ時に感じる喉ごしが通常のグラスで飲むよりも良くなるというお酒好きには嬉しい設計になっています。

大阪錫器の富士山型のお猪口

遊び心のあるデザイン錫器

一見、日本のシンボルでもある富士山のオブジェのように見える錫器ですが、実はお猪口になっています。インテリアとして飾っていても良いほどのデザインなのに、先ほど紹介したように、お酒が美味しく飲めるという嬉しいオマケが付いてくる優れものです。

お土産やプレゼントに万能

錫器ならではの流れるような彫った形を富士山の裾野に見立てておりますが、ひっくり返せばお猪口になり、お酒を注ぐことができます。このデザインであれば、お酒がお好きな方かが分からなくても自信を持ってプレゼントとして選ぶことができるかもしれません。

大阪錫器でぐい呑みセットも


通常は、陶器や焼き物が中心のぐい呑みセットですが美味しいお酒を飲むためには錫器のセットがオススメです。錫器の魅力は、お酒がマイルドで飲みやすくなることです。

お酒を飲むために注ぐお猪口やタンブラーだけではなく、その前に酒器にお酒を準備することでさらにまろやかになります。シンプルでスタイリッシュなデザインも素敵ですが、お酒を美味しく飲めると、いつもの食卓が華やぎます。

古き良き日本の伝統技術を毎日の食卓に

飲み物を注ぐためのコップといえば、透明や半透明のガラス製品や陶器製品が主流ですが、大阪錫器のタンブラーは色々なジャンルのテーブルコーディネートとの相性が良くオススメです

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