日本の奇祭6選|裸に炎に竹、あなたの知らない日本が見れる祭り

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日本には伝統に則ったもの、新しいもの、多くの祭りが存在しますが、中には奇祭と呼ばれる変わった祭りもあります。

祭りの参加者が裸(ふんどし姿)であったり、神様が登場したりするのが奇祭の特徴です。興味本位で取り上げられることの多いこれら奇祭ですが、当然それぞれ、神事としてのルーツを持っています。

日本の奇祭①

抜穂祭の一人相撲


出典:写真AC

「抜穂祭の一人角力(ひとりずもう)」は、愛媛県今治市の大山祇神社でおこなわれるお祭りです。目に見えない稲の精霊相手に、人間が三本勝負で相撲を取ります。

きちんと行司が仕切り、力士は力を振り絞って見えない精霊に立ち向かいますが、最終的には必ず精霊に二番取られて負けてしまいます。

奉納儀式ではありますが、コミカルなパントマイムを見るような楽しみもあるお祭りです。旧暦5月5日に開催される春のお田植祭でも一人相撲は披露されますが、秋の抜穂祭は、旧暦9月9日です。2018年の抜穂祭は、10月17日に行われます。

日本の奇祭②

蘇民祭

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蘇民祭は岩手県各地でおこなわれる裸祭りです。中でもよく知られているのが奥州市のもの、「黒石寺蘇民祭」です。2008年に、市が作成したポスターをJR東日本がセクハラの恐れありとして掲載拒否したことで一躍有名なお祭りになったというのも、奇祭らしいエピソードでしょう。

とはいえ裸祭りは、生まれたときの清浄無垢の姿で、神と交渉するという、神聖な儀式です。観光客も、神事について理解していることを条件に、当日参加が可能です。

黒石寺蘇民祭も、かつては全裸でおこなわれていましたが、近年、下帯は着用しています。祭りの伝統を守り、神聖さを維持することの両方を追求しているのです。黒石寺蘇民祭は、毎年旧暦1月7日の夜10時から、翌日早朝に掛けておこなわれます。2018年は2月22日でした。

日本の奇祭③

大原はだか祭り

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大原はだか祭りは、千葉県いすみ市で毎年9月23日・24日の2日間行われます。地元がお祭り一色になる壮大な祭りを、奇祭と呼ぶのはあるいは適当でないかもしれません。

あくまでもローカルな祭りだったのが、国体の本会場に出場して脚光を浴びることになりました。お祭りのハイライトは「汐ふみ」と「大別れ式」です。汐ふみは、裸の男たちの担ぐ神輿が海に入り、他の神輿ともみ合う豪快なものです。

大別れ式では、かついでいる神輿を、何度も高く投げ合います。夕刻に花火が上がり、哀愁を帯びた歌で別れを惜しみます。

日本の奇祭④

なまはげ紫灯祭り

なまはげ紫灯(せど)祭りは、奇祭としてよく知られるなまはげの本場、秋田県男鹿市の真山神社でおこなわれる観光行事で、「みちのく五大雪まつり」の一つに数えられています。

毎年1月3日の神事「柴灯祭」と伝統行事「なまはげ」とを組み合わせたお祭りです。「柴灯祭」はさいとうさいと読みますが、「紫灯祭り」は「せどまつり」です。ふたつの行事は伝統あるものですが、なまはげ紫灯祭り自体は1964年に生まれた現代の新しいお祭りで、なまはげが乱舞し、太鼓を打ち鳴らす内容です。

年末に家庭を訪れるなまはげ行事の再現も見られます。観光行事として生まれた紫灯祭りですが、もともと奇祭であるなまはげは、「悪い子はいねがー」と言って集落を廻るだけの行事なので、こういう機会がないと、部外者が参加体験できないわけです。

また日程的にも、かつて旧正月におこなわれていたなまはげを引き継いでいます。なまはげ紫灯祭りは、毎年2月の第2金曜日から3日間開催されます。2018年は、2月9日~11日でした。

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