神前式とは、神社挙式とも呼ばれており、神社に祀られている神様の前で結婚を誓う挙式スタイルです。
歴史ある伝統的な挙式として幅広い世代に人気のある神前式ですが、単に和装で式を挙げるだけでなく、家族の結びつきを大切にする点が特徴的です。神前式では、新郎新婦の後ろに両家の両親が座って式を見守ります。
また、参列者は人数が限られているため、兄弟や血縁関係の近い親族がほとんどです。
仕事の関係者や友人など、多くの人を招いて結婚式をしたい場合には、より多くの人が参列できる神社を探したり、披露宴だけの招待にしたりする必要があります。厳かな式ですが、家族や身内の暖かさを感じられます。
神前式の魅力と特徴
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神前式の魅力は、日本古来の挙式スタイルで、他の国では行われないという特別感です。厳粛な雰囲気で、手入れが行き届いた庭園や歴史を感じる建物の中で行われる結婚式は、忘れられない思い出になるでしょう。また、会場によっては、雅楽や巫女舞などを依頼することも可能です。
神前式では、家族の絆や夫婦のつながりを改めて感じさせるような儀式も多く、晴れの門出で、これからの決意を新たにすることができます。
結婚を一つの区切りととらえるカップルにとっては、神前式はお互い、そして新しいつながりのできた親族との絆を再認識できます。
神前式における新婦の衣装
神前式の新婦の衣装というと、白無垢に綿帽子という組み合わせを思い浮かべる人がほとんどです。実際、由緒ある神社において神前式を執り行うときには、やはり最も格式が高い花嫁衣裳である白無垢がぴったりです。
もう少し華やいだ衣装をまといたいという場合には、白無垢と同程度の格式がある、色打掛を選ぶことも可能です。他にも、花嫁だけが身に着けることができる黒引き振袖というものがあります。こちらは、成人式などで着用する振袖とは異なり、黒地で袂が足首付近まである大振袖です。
白無垢や色打掛同様に角隠しを合わせることもできますし、洋髪も可能です。さらに、神前式でも洋装が可能な会場もあります。肌の露出は控える必要がありますが、伝統的な教会の結婚式で着用するようなドレスなどを着ることができます。
神前式における新郎の衣装
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神前式では、新郎の衣装も和装にすることが多いです。新郎の和装は五つ紋のついた羽織袴で、基本的には黒ですが、近年ではグレーや白の羽織袴を選ぶ人もいます。足元は白足袋と白の草履で揃えるのが新郎の最も格式高い正装です。新婦が白無垢や色打掛、黒引き振袖を着用している場合には、新郎は他の選択肢がありません。
一方、披露宴やパーティーなどで、新婦が通常の振袖などに着替えた場合には、色紋付き袴のような略礼装を選ぶこともできます。また、新婦がウェディングドレスにしているときは、新郎はモーニングコートやフロックコートなどの洋装で合わせます。
神前式の費用と初穂料の納め方
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神前式の費用は、会場の規模やオプションなどによってかなり幅が見られます。例えば、神社で披露宴まで申し込み、通常よりも多い人数の参列者を招待し、雅楽や巫女舞などのオプションをつけた場合には、トータルで250万円近くいくこともあります。
逆に、わずかな親族のみの挙式にする場合には、50万円程度で済む場合も見られます。一般的には、神社での挙式が20万円前後、新郎新婦の衣装が30~50万円程度、神社に納める初穂料が5~15万円程度です。これに、参列者の披露宴や移動・宿泊代、引き出物、写真撮影などの費用もプラスされます。
初穂料は、神社で行うときには10万円以上、ホテルや結婚式場を介しているときには5万円程度と金額が異なります。初穂料は紅白の結びきりの水引がついているものを使い、表書きは「御初穂料」です。下段中央には新郎新婦の名前を書いて包みます。