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長野びんずるは、長野県長野市で毎年8月の第1土曜日に行われている市民参加型の夏の一大イベントで、別名では「長野市民祭り」と呼ばれています。
長野市民自らが企画・参加・運営できる「市民総和楽・総参加」の夏祭りで、長野青年会議所を中心に組織された実行委員会が主催しています。
長野びんずるの「びんずる」は、長野市のシンボルである善光寺に祀られている「賓頭盧尊者」の木像に由来しています。長野では昔から「おびんずるさん」に触ると病気やケガが良くなると伝えられており、「撫でる→触れる→市民のふれあい」という発想で祭りの名称に選ばれています。
実はこの長野びんずるが開催される8月の第1土曜日には、長野県の各地で市民が踊り歩く祭りが開催されており、一番規模が大きいのは「松本ぼんぼん」、「上田わっしょい」など約13ものイベントが開催されています。
長野びんずるの2019年詳細
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第49回目の開催となる長野びんずるは、「炎 今集う!皆が燈す感動の大炎」とスローガンを掲げ、2019年8月2日(金)に前夜祭、8月3日(土)に当日祭を開催予定となっています。
【場所】
長野市中央通り・昭和通り・長野大通り・中心街路上(開催中は歩行者天国になります)
【アクセス】
車:上信越道長野IC・須坂長野東ICから国道18号線経由で約20分
※注意事項※
車で来る場合、交通規制がかかる前に会場付近の駐車場に止めると出られなくなることがあります。
また、長野びんずる祭りが始まると交通規制がかかるため、車での移動は不便になることがあります。 駐車場を利用する場合は、長野駅の東側にある駐車場の利用をお勧めします。
公共交通機関:長野駅から徒歩十数分で祭りの会場にたどり着けます。(臨時バスの利用も出来ますが、交通規制で迂回・渋滞する可能性があるため、徒歩での移動がお勧めです)
長野びんずるの歴史
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長野にはかつて日本三大祇園祭として有名だった「御祭礼」がありましたが、戦争によって開催が中止され、戦後に復活するも、かつてほどの賑わいは取り戻せませんでした。
そこで御祭礼が盛り上がるよう前夜祭としてパレードが行われるようになったのが、1959年。その8年後1967年に若者向けの大きなイベント「火と水と音楽と若者たち」を開催し、そして1971年に長野市民祭りとして「長野びんずる」が誕生しています。
長野びんずるの特徴・見どころ
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長野びんずるでは、昼はステージや屋台、みこし担ぎなどで盛り上がりますが、最も人気のあるイベントは夜、市民が一丸となって踊る「正調踊り」です。200以上のグループ・約1万3千人が「連」と呼ばれる単位でかたまり、灯篭持ちを先頭に、長野駅から善光寺の間を踊り流します。
長野びんずるの踊りは「連」ごとにオリジナリティを出しても良く、しゃもじを打ち鳴らし踊る振付を基本として、創作ダンスやパフォーマンスを披露するところもあります。基本的な踊りの動作は比較的簡単なため、観光客でも飛び入り参加で踊ることが出来ます。
飛び入り用の「連」を見つけて一緒に踊り、祭りを楽しむのもお勧めです。踊りは前夜祭・当日祭共に行われますが、前夜祭は18時から19時、当日祭は18時30分から20時50分となっています。 また、2014年から「びんずる男選び」というお祭り男を選ぶイベントが開催されています。
参加者たちが門前通りをダッシュで駆け抜ける姿は迫力があって盛り上がります。 この他にも、浴衣の女王コンテストや路上パフォーマンス・チアリーディング・楽器演奏披露・福引き等さまざまなイベントが開催され、楽しむことができます。
長野びんずるの魅力
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「長野びんずる」は、自分たちの町を自分たちで盛り上げようという団結力が垣間見られる、とても活気と熱気に溢れた夏祭りです。 メインイベントとなる正調踊りには県内外から沢山の連が参加し、長野市中心街を1万人以上の人々が練り歩きます。
その迫力と賑わいに魅了され、連の参加者が後を絶たず、街の通りの狭さの兼ね合いから規模を小さくしたほどだそうです。また、一緒に夏祭りを過ごそうと毎年20万人を超えるほどの観光客も訪れています。 魅力や活気あふれる夏祭り「長野びんずる」。一度は訪れてみてはいかがでしょうか。