「日本酒で乾杯条例」とは?京都のオススメの地酒5選

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

京都の地酒について

生産量が多い日本酒の名産地として、1位の兵庫県に次いで京都府が挙げられます。京都には綺麗な水が湧き出る土地が多数存在します。そのため、古くから酒造りが盛んで数々の名酒を生み出してきました。

出典:京都のITベンチャーで働く女の写真日記

その純度の高い美しい水から作られる京都の地酒は、上品で口当たりが良くまろやかな味わいを持つ点が大きな特徴です。

全国2位の日本酒生産量を誇る京都・伏見

京都で最も有名な酒の生産地といえば伏見稲荷大社の千本鳥居で有名な伏見区であり、京都の日本酒生産量のほとんどはこの伏見におけるものです。

京都市南部に位置する伏見区には「日本名水百選」にも選ばれた名水が湧き出ており、各所に水汲み場が存在するので毎日水を汲みに訪れる人もいます。

この良質な水を抱えているために京都の中で最も酒蔵が多く、伏見の酒蔵を巡るために京都を訪れる人も存在するほど日本酒好きにはたまらない魅力溢れる土地です。

京都発信、「日本酒で乾杯条例」

みなさんは居酒屋に入って最初の一杯に何を頼みますか?

京都では2013年に「日本酒で乾杯条例」が施行されました。これは「とりあえずビール」ではなく「とりあえず日本酒」を推奨して地酒の普及促進に繋げるという京都市の政策です。

この政策は大きな効果を生み出し、施行後、京都の日本酒出荷量が30年ぶりに増加しました。これを受け、同様の取り組みが京都府以外の都道府県でも広まってきています。

京都のオススメの地酒5選

そんな日本酒に絶対の自信を持つ京都ですが、種類が色々ありすぎてどこから手をつけて良いのかわからない方も多いのではないでしょうか。そこで、京都が誇る各酒蔵によってこだわり抜いて製造されているオススメの日本酒を5つご紹介していきます。

英勲

伏見に蔵を持つ齊藤酒造で生産されている英勲は、全国新酒鑑評会にて14年連続金賞受賞という正真正銘の名酒です。齊藤酒造は元々呉服業を営んでいましたが、9代目が酒造へと転換しました。

sayacaさん(@sayaca_w)がシェアした投稿

「英勲」という名前は、この9代目の戒名から「勲」の字を取って命名されました。

伏見の名水と「祝」という京都産の酒造好適米を用いて造酒されており、雑味のない旨さが持ち味です。齊藤酒造における酒造りの理念である「主役でない酒造り」を見事に体現しており、どんな料理にも合う日本酒です。

聚楽第

聚楽第は佐々木酒造で造られている日本酒です。佐々木酒造は現在、洛中に唯一の蔵元としてその地位を築いています。この佐々木酒造、実は俳優・佐々木蔵之介の実家としても知られています。

酒名に起用されている「聚楽第」とは豊臣秀吉が建てた邸宅のことであり、現在でも良質の地下水が湧き出ています。そのため、佐々木酒造の蔵はこの聚楽第の南端に開かれることとなりました。

飲み心地はすっきりとしており、ふんわり広がる旨味とキレの良さが売りです。クセのない後味は京都の地酒らしい飲みやすさとなっています。

澤屋まつもと

伏見の高瀬川沿いに蔵を置く松本酒造によって生産されている商品です。

Yuzuru Iさん(@yuzuruzuy)がシェアした投稿

松本酒造の酒蔵は、2007年に経済産業省の近代化産業遺産に認定されました。現在この酒蔵は二人の蔵元兄弟によって守られています。

伝統と革新の融合を目指した酒造りへのストイックな姿勢は生み出される酒の質にそのまま現れているようです。

口当たりはふわりとフルーティで軽くありながらキレが良く、微発泡が良いアクセントになっています。

徳次郎

城陽市にある城陽酒造で製造されている徳次郎は、日本全国にある酒屋のうちの43店舗でしか扱われていない限定流通品です。そのため、自社では売り出さず、販売は限定契約している店舗に任せるという形式を取っています。

じゅんさん(@zunko5)がシェアした投稿

木津川の伏流水と酒造好適米である京都産の「五百万石」から造られた徳次郎は、香りがよく、米の旨味と酸味が調和し、後味もスッキリしているのでスイスイ飲めてしまう酒となっています。

月桂冠

日本酒にあまり詳しくないという方も聞いたことがある名前なのではないでしょうか。

この月桂冠は伏見で創業した大手の日本酒メーカーです。社名と銘柄に起用されている「月桂冠」という言葉は、勝利と栄光のシンボルとしてスポーツ競技の勝者に送られる月桂冠に由来します。

月桂冠大倉記念館という企業博物館も設けられており、そこでは酒造りに関する知識を得ることができます。

銘柄としての月桂冠は大変飲みやすく、万人に受け入れられる日本酒となっています。辛口が苦手という方でも飲みやすく、香りが華やかなので、普段日本酒を飲まない方でも挑戦しやすいです。また、比較的安価で手に入れることが出来るのも大きな魅力です。

視点を変えて京都を楽しむ

京都の観光スポットといえば金閣寺や清水寺、嵐山などが定番ですが、実は伏見にも酒蔵というディープな観光スポットが存在するのです。

試飲ができる酒蔵も多数あるので、一味違った京都の楽しみ方として酒蔵を巡りお気に入りの地酒を探してみるのも面白いのではないでしょうか。

また、美味しい地酒を美味しい京料理と共に提供している食事処も各所に存在するので、是非ふらりと立ち寄ってみてください。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加