緑茶の原料や製法
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見た目には全く異なるものに見えますが、緑茶の原料は、ウーロン茶や紅茶などと同じ「チャノキ」というツバキ科に属する常緑の低木です。
元々、お茶の原料となるチャノキは、日本や中国で栽培されている1m程度の低木のチャノキと、インドやスリランカなどで栽培されている6~18mの高木である「アッサム」の2種類のみとなっています。
なぜ香りや色が異なるかというと、茶葉に含まれている酵素の力で自然発酵が進み、緑から黄色、白、青、紅色とどんどん色が変化していくためです。緑茶は不発酵茶といって、摘み取った茶葉を2時間以内に製茶工場へ運び、生の茶葉に含まれる酵素の働きを停止させて、緑のまま製造します。
不発酵茶の製法も2種類ありますが、日本ではほとんどが茶葉に高温の蒸気を当てて、発酵を止める蒸し製です。ちなみに、中国では高温の鉄鍋で茶葉を炒る釜炒りという製法が主流です。日本では、北九州でこの製法を取り入れているところもあります。
緑茶に含まれる茶カテキンとは
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茶カテキンというのは緑茶に含まれる成分の1つで、生活習慣病の予防や抗酸化作用など、様々な効能が期待されているものです。茶カテキンは抗酸化作用の高さで知られているポリフェノールの一種で、緑茶の渋み成分であるタンニンの主成分です。
緑茶には4種類のカテキンが含まれており、茶葉を摘んだ時期や栽培方法などによって含有量が異なってきます。一般的には、日の当たる場所で栽培され、成熟した茶葉よりも若い芽にカテキンが多く含まれています。
緑茶の効能①
抗酸化作用
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緑茶からは様々な効能が発見されていますが、茶カテキンを多く含むため、抗酸化作用の効能は群を抜いています。ストレスや紫外線など、様々な体への負荷で体内にたまる活性酸素は、体を酸化させて病気の原因となったり、老化を早めたりします。
若いうちは活性酸素を抑える機能が働いているものの、40代以降になると活性酸素が溜まる一方になり、体の衰えを実感しやすくなります。緑茶には、この活性酸素を消去する物質が多く含まれており、β-カロテンやビタミンC、ビタミンEなどの働きもあって、老化防止やアンチエイジングの効能が期待されます。