フィルムカメラの現像の仕方
出典:ぱくたそ
フィルムカメラをいわゆる写真の状態にするためには、現像が必要です。
現像というのはフィルムをネガにする工程で、このネガを写真の状態にすることをプリントと言います。
現像やプリントは写真屋さんでも行っていますが、近年ではデジタルカメラが主流になっているため、フィルムカメラの現像は受付をしている所が限られている上、コストもかかります。カラーフィルムと違い、モノクロフィルムは比較的現像も簡単ですので、自分で挑戦してみるのもよいでしょう。
用意するのは現像タンクとリール、フィルムピッカー、ダークバック、500ml以上のメスカップ4つ、攪拌棒、温度計、秤、洗面器2つ、フォトスポンジ、2lのペットボトル3~4本、定着液の保存用遮光ボトルなどです。
また、現像液、停止液、定着液という3種類の薬剤も必要です。
さらに、作業には大量の水が必要ですので、水道のある所で現像を行った方がよいでしょう。
まず、フィルムカメラからフィルムを取り出してリール、現像タンクと共にダークバックに入れます。光にあてないようにしながらフィルムを容器から取り出し、リールに巻き付けます。
巻き終わったら現像タンクに入れ、ダークバックから取り出してフィルムカメラの現像液を入れます。
さらに、停止液、定着液の順番に温度を守りながら攪拌して浸します。定着液は使いまわしが可能ですので、メスカップに入れて保存しておきます。定着液まで処理を終えたら、水洗いをして乾燥させます。フォトスポンジで水を吸わせたり、水切り溶剤を使ったりしますが、フィルムが傷つかないように気を付けましょう。
これで現像が完了しましたので、プリントに出せば写真の出来上がりです。
デジタルにはない、フィルムカメラの良さ
出典:ぱくたそ
フィルムカメラはデジタルカメラに比べると使いにくいにもかかわらず、幅広い世代に人気があります。
まず、不便にもとらえられる現像するまで仕上がりがわからないという点が、すぐに結果が出るデジタルカメラよりもワクワクするという意見が多いです。
また、失敗が許されないために、撮影ごとに緊張感が高まり、丁寧に写真を撮ることができます。肝心の仕上がりは、高画質を売りにしているデジタルカメラのようにくっきりとした画像にはなりませんが、むしろ柔らかく映ったアナログの仕上がりに、暖かみやレトロな雰囲気を感じるファンも多いです。
実際、フィルムカメラで撮影した写真には思い入れが強いと感じているユーザーも多く、ここ一番という重要な時に、不便とされるフィルムカメラを使っています。
カメラの形状も、アンティークの良さが程よく出ており、シンプルで冷たい印象のするデジタルカメラよりもファッションアイテムになり得ると受け入れられています。
若い女性の中にも、アンティークなフィルムカメラを持ち歩く人が増えているのです。
初心者におすすめのフィルムカメラは?
いつも仕上がりをカメラ任せにしている初心者にとっては、どんなフィルムカメラが良いのか迷うところでしょう。
選ぶ時のポイントとしては、持ちやすい35mmカメラにすること、オートフォーカスやISO感度など、細かい設定をしなくてもきれいに撮影できるか、ランニングコストが良いかなどに注目しましょう。
ニコンのNewFM2という一眼レフカメラは、昔から写真学校の教材としても使われていたオーソドックスなフィルムカメラです。価格も2~3万円と手ごろで、機械式シャッター、35mmフィルム、マニュアルフォーカスと写真の知識や技術が向上しても長く使える機能を搭載しています。