【無病息災を願う神事】日本の伝統行事お屠蘇の作り方や飲む際の作法

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未成年がお屠蘇を飲むときの注意


出典:写真AC

未成年がお屠蘇を飲む時は、アルコールが含まれているので注意が必要です。元々、お屠蘇は薬草酒と言っても儀式として飲むためのものであり、生薬の効果はほとんど期待できません。そのため、お酒に弱い人や運転する人は特に、口をつけて飲む真似事だけすれば十分です。

特に小さい子供の場合、面白がって大量に飲まないように、ほんの少しだけ盃に入れるなど工夫しましょう。多少は試してみたいという場合には、薬として飲むため、味見程度に口に含むくらいは問題ありません。飲みすぎないこと、無理に勧めないことを念頭に置いて、恙(つつが)なく正月を過ごしましょう。

お神酒とお屠蘇の違い

お神酒とお屠蘇は混同されがちですが、成分も使い道も全く異なります。お神酒というのは純粋な日本酒であり、神事の最後に参加者一同で飲むものです。

一方、お屠蘇は日本酒も含まれているものの、みりんや屠蘇散を配合している薬草酒であるため、アルコールは低めです。また、正月に飲むものであり、神事のたびに用意することはありません。近年では、正月に神社でお神酒が振る舞われることも多く、これらの違いがより分かりにくくなっています。

日本の伝統行事お屠蘇


出典:写真AC

お屠蘇は飲み物として美味しいとは言い難いですが、古くから伝えられている生薬を用いて自分で作ることもできるため、家庭ごとのお屠蘇を作ることも可能です。甘みや辛さを調節できるため、自分好みのお屠蘇作りに挑戦しても良いでしょう。

また、正月にお屠蘇を家族で飲むという風習は、単に邪気払いや健康長寿を願うというだけでなく、家族が揃って一つの行事を行うという意味でも大切なものです

薬用としての効果は期待できなくても、朝から身を清めて爽やかな気持ちで新年を祝い、みんなでお屠蘇を飲むという行為は、気持ちの良い新年を迎えることにも繋がるでしょう。

出来合いのお屠蘇を使っても良いですし、屠蘇器がない時には自宅にある酒器を使っても構いませんので、正月に是非お屠蘇を飲み一年の健康を願ってみてはいかがでしょうか。

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