螺細(らでん)の美しさとその魅力|歴史・技法・貝の種類もチェック

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螺鈿作品の魅力


出典:写真AC

螺鈿の帯作りは、着物というよりまるで美術工芸品を作るかのような工程を要します。 まず綺麗にした貝を薄く研磨して板状にし、更に0.8ミリ程度の細さに裁断します。 紙幣に使うような丈夫な和紙に、先程裁断した貝を手作業で貼り付けていきます。

こうしてせっかく出来あがったものを、今度は躊躇なく横糸にするために裁断していきますが、ここで間違えればすべてが無駄になってしまいます。

次の工程は横糸を一本ずつ、ヘラで通して織っていきます。 順番や模様のずれに細心の注意を払いながらこの作業を何千回も繰り返します。

一本の螺鈿の帯が完成するのに3カ月はかかる地道で大変な作業ですが、出来上がりの螺鈿特融の絢爛豪華さと模様の繊細さは別格です。 

美しい輝きを放つ螺細


出典:ウィキメディア・コモンズ

今回の螺鈿だけでなく、長く手間がかかる工程の末に生み出される芸術品は、眺めていると時の経つのも忘れてしまいそうなほどの輝きを放ちます。まさに神業といえるものでしょう。

この貴重な技法がこの先将来も存続し、失われないようにしていきたいですね。

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