悪石島とは?|アクセスや伝統行事、島の奇祭を紹介

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悪石島とは

 鹿児島県のトカラ列島にある悪石島は、四方が断崖絶壁に囲まれている面積が約7.5平方キロメートル周囲の距離が約12.6キロメートルからなる島で、読み方は「あくせきじま」となります。悪石島内には様々な場所に神々が祭られており、亜熱帯性の植物群は神山として大切に保護されています。

悪石島に住む人々は日頃の平和に感謝を込めて祈りを捧げています。また、港から歩いて20分ほどの場所にある湯泊温泉、海中温泉、砂蒸し風呂など温泉にも恵まれた島です。大字は鹿児島郡十島村となります。 

悪石島へのアクセス

出典:Wikimedia Commons

九州にある鹿児島本港南埠頭から、村営フェリーの「フェリーとしま」に乗船し11時間ほどで悪石島唯一の港湾である「やすら浜港」に到着します。なお、運航は週2便のみとなっています。また、空港などはありません。

悪石島の七夕

悪石島では様々な行事が行われます。今回はその中でも七夕をご紹介します。悪石島の七夕はお墓参りの日。旧暦の7/7なので7月後半から8月の間で行われます。お墓は綺麗に掃除してススキを手向け、神様にお餅をお供えします。また、夜には扇子を使って島の人が盆踊りを踊ります。

悪石島ボゼ祭りとは


photo by tsuda

悪石島では例年、旧暦7月16日に「ボゼ祭り」という奇祭が行われています。

言い伝えによると、お盆の時期の最後に表れることから、死や霊を扱う盆から生を扱う世界へ蘇らせるためだと言われる説や、盆の時期は先祖の霊魂以外にも悪霊が現世に来ているので、その悪霊のみを追い払うために表れるという説があるなど様々です。

この奇祭は「仮面神ボゼ」を祭るために執り行われる行事で、旧暦の7月15日の盆にあたる祭りの前夜祭として、悪石島の男たちによる踊りが取り行われます。

旧暦の盆の翌日にあたるボゼ祭り当日は、若者たちは仮面などを被りボゼに扮した姿になって「ボゼマラ」という男性器を模した長い棒を持ちます。そして、3体のボゼが女性や子どもたちを追い回します。ボゼが持つボゼマラの先端についている赤い泥水に触れると女性は子宝に恵まれ、悪霊祓いのご利益があると伝えられています。

ボゼとは

ボゼとは仮面の被った神のことで、元々は悪石島を含むトカラ列島の全ての島々に表れているとの言い伝えがある神でした。

しかし、現在では悪石島のみに言い伝えが残されており、その伝統は今も大切に悪石島で引き継がれています。 

悪石島周辺の島①

諏訪之瀬島

出典:Wikimedia Commons

悪石島の隣には、トカラ列島の中で2番目に大きな諏訪之瀬島があります。諏訪之瀬島は火山島でアクセス方法は本港南埠頭から村営フェリー「フェリーとしま」で行きます。

諏訪之瀬島には「作地温泉」という岩場に囲まれた海岸に位置する温泉があります。この温泉は、天候や潮の満ち引きなどの条件が揃わないと入れない秘湯となっています。

悪石島周辺の島②

中之島


出典:Wikimedia Commons

悪石島も属しているトカラ列島の中で一番大きな島に中之島があります。

アクセス方法は本港南埠頭から村営フェリー「フェリーとしま」で行きます。

中之島には九州地方で最大級となる60センチ反射望遠鏡を備えている中之島天文台があり、中之島の澄んだ空気の中で美しい天体ショーを観測することができます。

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