秋の七草の意味とは?
昔は、野原や山などを散策する中で感じたことや、見たものを俳句や短歌として表現しました。秋の七草はこうした中で、秋に咲く代表的な草花として詠まれました。
そうした背景から、秋の七草は目で見たて楽しむことで、季節を感じたりする意味合いがあります。また秋の七草は薬用としての効果を持ち合わせているものばかりなのも特徴と言えるでしょう。
秋の七草と春の七草の違いとは?
出典:写真AC
秋の七草は、先にも示しましたが、特段これといった行事などもなく、野原に咲いた野花を鑑賞して季節を感じるものとしています。
「春の七草」は、秋の七草と違い、「人日の節分」の日である1月7日に、無病息災の祈願や厄払いの願いを込めていた「七草粥」を食べる行事になります。
七草粥には「せり」「なずな」「ごぎょう」「はこべら」「ほとけのざ」「すずな」「すずしろ」の7種類の野菜で作ります。
この七草粥には、暴飲暴食になりがちな年末や正月において、疲れきってしまった胃腸に休める側面や、冬の時期にどうして不足しがちな野菜による栄養などを補うという意味合いがあります。
こういったことから、秋の七草は春の七草と違い季節を感じるものであり、七草粥を食べるといったことはないのです。
しかし、秋の七草はかつて民間薬や漢方薬として親しまれていました。ススキの根には利尿効果や解熱作用があります。ナデシコはむくみや高血圧改善に効果があります。
フジバカマはお風呂の湯に入れると身体の痒みを取ってくれます。ハギやキキョウの根には咳止めの効果があります。クズから作る葛根湯は今でも親しまれています。このように秋の七草には身体のあらゆるところに効果が期待できます。