国民の”祝日”は国民の”休日”とは違う
「国民の休日」と国民の祝日の違いは何でしょうか。5月4日が祝日化されたために出現機会は減っていますが、「祝日と祝日との間の平日」を休日化するものです。秋に、大型連休シルバーウィークがこのルールの結果出現することがあります。
その他、国民の祝日と日曜日とが重なったとき、月曜をお休みにする「振替休日」も国民の休日の一種です。五月の三連休のときは祝日が連続するため、火曜日が振替休日となることもあります。
祝日に挟まれた日を休日にするルールは1985年から、振替休日は1973年から、さらに振替休日が月曜日以外にも拡大されたのが2007年からと、いずれも新しいものです。国民の祝日が増えたという一般のイメージには、このルールも大きく影響しています。
過去に廃止された国民の祝日を紹介
出典:写真AC
戦後の祝日に日付だけ引き継がれ、廃止となった戦前の国民の祝日があります。
紀元節:2月11日
天長節:天皇誕生日
正月:元日。慣習によるもので、法令によって定められてはいなかった
明治節:明治天皇誕生日
新年宴会:1月5日
いずれも皇室行事と密接な関係があります。戦前は「祭日」と呼びました。現在は祭日というものはないですが、いまだに言葉としては使われています。
「国民の祝日」その背景に思いを馳せて
国民の祝日は、現在16もありますので、何のお休みなのだかわからなくなっていることも多いかもしれません。特に大型連休などそうなりがちです。
しかし、本来はそれぞれの国民の祝日に由来と歴史、さらに論争もあるものですので、この機会に振り返ってみるのも面白いです。