「業(わざ)」の意味と使い方を紹介|「技」との違いは?

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業の意味から学べること


出典:写真AC

冒頭で紹介した「手業」とは、「手仕事」のことです。決して誰もができるような簡単な作業ではなく、先人が昔の時代に知恵をしぼり生きるための「業」「わざ」として習得したものです。自然の恵みから暮らしに役立つものを創り出してきた伝統職人、その職人たちの仕事のことを「手業」と言います。

斑鳩の里の宮大工、岐阜の木挽、秋田のアケビ蔓細工、函館の馬方、和歌山の炭焼き、西表島の芭蕉交布、山形のシナ織り、秋田の藁細工職人など、日本各地の伝統や技術を守りぬいてきた、自ら手で作り上げた「業」「わざ」です。

「業」と「わざ」いう意味は、生きるための職、伝統と技術を守り続けた職人のその仕事を意味すること、それは決して神が与えた能力「神業」でもなく、潜在していた能力でも至難の業でもない、生きるために必要な、自然と身につけられた「業」「わざ」だったのです。

「業 」「わざ」という字から、先人たちが守り伝えてきた伝統や文化の尊さを学ぶことができます。そして、その先人たちの能力の高さゆえに「神業」「至難の業」と言われるように、現代の言葉につながるのかもしれません。

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