「業(わざ)」の意味と使い方を紹介|「技」との違いは?

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「業」という漢字は、「ごう」「ぎょう」と読まれることが一般的ですが、「この目標を達成したのは、至難の業だった」という文章で「業」は「わざ」と読みます。なぜ「わざ」と読まれるのか、どのような意味するか知っていますか?事業、産業、生業など「業」を使う言葉はたくさんあります。

職業や業界、業務というように、ビジネス・職種・仕事を関連づける方が多いです。また、2011年に発売された塩野米松の「手業に学べ 技」という著書がありますが、こちらの「手業」は「て・わざ」と読みます。「手業」とは、「手業」を学ぶとはどういう意味をなすのでしょうか。

今回は、「業」を「わざ」という言葉の意味について紹介します。

業の意味


出典:写真AC

「わざ」と読まれる「業」は、自分の能力の範囲の中だけで、できる動作や行いのことを意味しています。その他に、「ぎょう」「ごう」と読まれる場合にも共通しますが、「わざ」という読みの漢字では、おこないや行為のことや、職業や仕事、ありさま、おもむき、仏事や法要、前世からのたたりや害を意味します。

業の使う場面


出典:写真AC

例えば、大きな目標や困難なものごとに取り組むときに、「至難の業」という言葉を使います。「今期の売上目標を達成するのは、とても至難の業だった」「東京大学を受験するだけでも至難の業なのに、現役で合格し彼はそれを成し遂げた」などビジネスシーンや勉学などで使われます。

実現が極めて困難であったと予想、周知されていた物事を達成した時の、その能力の凄さを賞賛する言葉です。

また、似たようなシーンで「メジャーリーグでも大活躍している二刀流の大谷翔平選手、その二刀流は彼にしかできない神業だ」と賞賛されるように、「かみわざ」と読むこの言葉は、一般的には、神様にしかできないような技のことを意味して、並み外れた才能・人物と賞賛の意味を込めた言葉です。

ちなみに、「かんわざ」と読まれることもありますが、こちらは神様に関する行事のことを意味します。

業の類義語・対義語

業の類義語

「業」の類義語には、「技」という言葉がありますが、「技」は、腕前としての技や、柔道・相撲などの国技で、相手に仕掛けて負かすための動作や作法を意味しています。「業」が職業や行為、ありさまを意味し、「技」は作法、腕前を意味します。「業」は一般的な広い意味、「技」はより個人に焦点をあてたときに使われる言葉です。

業の対義語

「業」の対義語は、業そのものの対義語としてより、「大業」「小業」というように熟語として使われたときに反対の意味を持ちます。全社の「おおわざ」では「豪快で大振りな行いやありさま」という意味に対し、後者の「こわざ」では「小ぶりで技巧的な行いやありさま」という意味を持ちます。

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