「呉越同舟(ごえつどうしゅう)」の意味や使い方|由来となった故事も紹介

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呉越同舟の類義語・対義語

呉越同舟の類義語

一般的な熟語では「大同団結」というのが近いでしょう。大同団結は、たとえば「野党共闘」のような場面で使われます。一人一人それぞれ細かい部分の思想は異なっても、与党に対して一致して立ち向かうという理念の中では、小さな違いは強調されません。

故事成語であれば、やや近い言葉に「同床異夢」というものがあります。こちらは少々ニュアンスが異なっており、「同じ仲間内でも考えは違う」というものです。もともとの宿敵同士が協力する呉越同舟とは、似ていても方向性が違う言葉です。

呉越同舟の対義語

呉越同舟の対義語はぴったりとしたものが見当たりません。意味的には「船頭多くして船山に上る」ということわざが近いのではないでしょうか。協力すればいいというものではないということわざの指し示す内容は、呉越同舟の正反対にあります。

呉越同舟の意味から学べること


出典:写真AC

呉越同舟という言葉は、一語である状態を見事に指し示しています。これを教訓として、厳しいビジネス社会において、長年のライバル会社と協力するような際には使えそうです。ただし、呉越同舟という言葉は、一時の協力関係を指すというニュアンスも色濃くあります。

あくまでも協力する双方に、たまたま臨時に協力するという気持ちがあっての言葉でしょう。協力が終われば、また元の敵対関係に戻るのです。長年の恩讐を捨てて協力するという場合には、使わない方が良さそうな熟語です。

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