「一日千秋(いちにちせんしゅう)」の意味や使い方|なぜ秋なの?

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一日千秋の例文


出典:写真AC

実際に「一日千秋」を使う場面としては、待ち遠しくて仕方ないときや、待ちきれなくてそわそわしている様子を表わすときなどです。

例えば、 「一日千秋の思いで夏休みが訪れるのを待ちわびた」 であるとか 「恋人と再会するのを一日千秋の思いで待ち焦がれた」 といった使い方ができます。 このように、待ち遠しくて仕方がないといった気持ちを表わす場合に用いられます。

一日千秋の類義語・対義語

類義語としては以下のようなものが挙げられます。

一刻千秋(いっこくせんしゅう) 短い時間でも非常に長く感じられること。 三秋之思(さんしゅうのおもい) 1日会わないことが、3年にも感じられること。

「一日千秋」と同じ、「王風・采葛」が語源となっています。 また対義語は以下のようなものです。 十年一日(じゅうねんいちじつ) 長い期間同じ状態で、何の変化もないこと。 

一日千秋から学ぶ

このように、「一日千秋」は待ち遠しい状況を表わす四字熟語で、「王風・采葛」に由来する、ロマンチックな意味合いを含んだ深い思いが込められた言葉です。 また、「秋」という文字が使われていることには、かつての人々が作物を収穫できる実りの季節をいかに重要だと考えていたのかが感じ取れます。

英訳すると「Time drags on」であるとか、「(waiting) impatiently」などとなりますが、いずれも単純に「待つのが辛い」や「待ちくたびれてしまった」という意味合いで、こうしてみると、「一日千秋」といった方が、さまざまな思いが込められているといえるかもしれません。

何かと時間にゆったりとした気持ちを持てない現代ですが、昔のように一日千秋の思いで想い人を待つのも良いかもしれませんね。

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