「据え膳(すえぜん)」の意味や使い方|例文も紹介

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実家を離れて生活している人が帰省すると「上げ膳据え膳」の好待遇が実家で待ち受けているものですが、お客さん扱いは最初の3日間だけだと言われます。現代ではお膳で食事を摂る訳でもないのに、上げ膳据え膳と言われてもピンとこない人もいるのではないでしょうか。

座っているだけで美味しいものが目の前に出てくる状態をイメージさせる据え膳という言葉ですが、いくつかの意味を持ち合わせています。上げ膳据え膳に代表されるように、受け身の状態を指していると思われる据え膳という言葉を紹介します。

据え膳の意味


出典:写真AC

現在でも温泉旅館などでは、すぐに食事を始められるように食膳を整えたものが据えられます。完全な形で準備し、食事を摂る人の前に据えることから、もてなしの準備が十分に整っている状態で迎え入れる状況が据え膳と呼ばれています。

また、客人はサービスを受けるだけの状況であることから、自分では何もせずに人の世話になるだけでいる人のことを皮肉って「据え膳でいる」と揶揄する場合もあります。やはり据え膳には良きにつけ悪しきにつけ、受け身の状態であるという意味合いがあります。

有名な言葉として「据え膳食わぬは男の恥」という言葉があります。本来は「準備された食事を食べられないほど食の細い、好き嫌いがあるのは男性として恥である。」という意味を持っていたようですが、転じて男性に好意を持っている女性と、関係を持たないのは男の恥という意味を表しています。

据え膳の由来・言葉の背景

日本に、テーブルやちゃぶ台と呼ばれる食卓が存在しなかった時代、食事は一人膳と呼ばれる一人用の小さなお膳で取っていました。現在でも料亭や部屋で、食事を提供している旅館などに残されています。

料理が盛り付けられた、お膳を配膳する行為を据え膳と呼びます。食事後の片づけは「膳を上げる」と呼ばれることから、一般的には配膳の据え膳と片づけの上げ膳が対となって「上げ膳 据え膳」と呼ばれます。

現在では旅先で家事労働から解放された家族がのんびりとくつろげる環境を指していることもあると言えます。

据え膳の例文


出典:写真AC

据え膳の一般的な使われ方で紹介したものは「3泊4日の旅行中は上げ膳据え膳で心の底からくつろいだ時間を楽しめるわ!」という家事労働を担当する傾向が強い女性目線で料理の準備や提供を指すものがあります。

当然「いつも家事をこなしてくれる妻には、旅行中だけでも上げ膳据え膳を満喫してもらいたい」という男性目線での使い方もできると言えます。

また、情事に関する表現の場合は「彼女相当君のことが気に入っていたのに口説かなかったのか?据え膳食わぬは男の恥というのに」という表現が現代でも男性の間では交わされているという事実があります。

女性の立場からは「せっかく据え膳になってやったのに、意気地のない男でガッカリしたわ!」と、女性目線からの発言でも考えられます。

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