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日々の生活の中で何気なく使っている日本語。その中でも、よく使うのだけど、何となくこんな意味なんだろうな、という思いながら使っている言葉は実は結構あるものです。
次のようなフレーズを皆さんは見たり聞いたりしたことはないでしょうか?
「彼の発言は、兎に角何かにつけて、他人の揚げ足を取ろうとして必死の様子が伺えるね。」
何となく場面が浮かんできそうな話です。ではこの「揚げ足を取る」という言葉はどのような意味があるのでしょうか?この記事では、揚げ足を取るという言葉の意味や由来、類義語、英訳などについて紹介していきます。
【意味】 | 相手の言葉尻や、些細なミスなどをあげつらって、相手を責め立てること。 |
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【由来】 | 柔道や相撲などで対戦相手が技を仕掛けようとして揚げる足から。 |
【類語】 | 重箱の隅をつつく、言葉尻をとらえる、ケチをつける、欠点をあげつらう |
【対義語】 | 助け舟を出す、知恵を貸す、救いの手を差し伸べる |
【英訳】 | 「find fault with someone」「flame someone」「trip up somebody」 |
揚げ足を取るの意味
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揚げ足を取るという言葉は、相手の言葉尻や、些細なミスなどをあげつらったりして相手を責め立てることを意味します。あまりいい意味ではありませんね。
こんな光景、私達が社会生活を送っていく上でもよく目にするものですよね。新聞やテレビなどでもよく見る言葉ではないでしょうか。
揚げ足を取るの由来
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では皆さんもよく使われる「揚げ足を取る」は一体どのような由来があるのでしょうか。
「揚げ足を取る」という言葉の中の「揚げ足」は、柔道や相撲などで対戦相手が技を仕掛けようとして揚げる足を指しています。
相手が足を揚げたところで、逆にその揚げた足を取って相手を倒してしまうことをからこの言葉は生まれています。相手の失敗をなじったり、皮肉を言ったりして、相手を責め立てるという例えの表現になっていきます。
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揚げ足を取るの使い方
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ではこの揚げ足を取るという言葉はどのような状況で使われるのでしょうか?
「上司に意見を言ったところ、この意見を素直に認めたくない上司は、兎に角私の揚げ足をとって、反対をしてきたの。嫌なヤツだわ。」
というようなフレーズや、
「先日妻と喧嘩になってしまったんだよ。ところがこちらも悔しいから色々な話をしているうちに、妻が不利になる事を言われて、兎に角僕に非があると日頃の行動を引き出し、揚げ足を取って負けを認めようとしないんだ。」
こういったフレーズの中で「揚げ足を取る」という言葉は使われます。
揚げ足を取るの類語・対義語
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ではこの「揚げ足を取る」と同じような意味を持つ言葉はどんな言葉なのでしょうか?一般的には次のような言葉が使われているので、きっとお聞きになったことがあるかと思います。
同じような意味として、「重箱の隅をつつく」といった表現だったり「言葉尻をとらえる」という言葉だったり、はたまた一般的には「ケチをつける」というのは普段よく使われることがあるかと思います。「欠点をあげつらう」「あらさがしをする」といった言い方もできますね。
逆に反対の意味を持つ言葉を探してみると、とても優しく思いやりのある言葉が挙げられます。「助け舟を出す」といった言葉だったり「知恵を貸す」というものであったり「救いの手を差し伸べる」といった、なんとも慈愛の心に満ちた言葉が逆の意味として存在しています。