【意味】 | 幅広く多くの書物を読んでいて、知識が豊富であるさま。また、物事をよく知っており、
記憶力も優れているさま。 |
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【由来】 | 劉邦軍のほかの兵士がすぐに目につきやすい金銀財宝を奪っていったのに対し、この家臣はその貴重な書物の山を見て「宝の山だ」と叫びました。そして彼は、のちに他の家臣が遠く及ばないほど、多くの知識を身につけたことから。 |
【類語】 | 博聞強記、博学多識、博学、碩学、博識 |
【対義語】 | 寡聞浅学、浅学菲才 |
【英訳】 | 「encyclopedic knowledge and strong memory」「extensive reading and tenacious memory」 |
「博覧強記」とは?
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「あの人は一度聞いたことは良く覚えているし、何を聞いてもすぐに答えられるし、まさに博覧強記の人物だ」といった時に使う「博覧強記」という言葉をご存知ですか?
博覧強記という言葉は、日常会話ではそれほど頻繁に耳にするものではありませんが、類義語を聞けばその意味がすぐに思い当たる人も多いのではないでしょうか。
類義語の多いこの博覧強記という言葉ですが、それぞれの類義語ごとに少しずつ意味が異なってくるということがあるので、詳しい意味をきちんと調べた上で使いたいですね。
あまり馴染みのないこの博覧強記という言葉、要所要所で使えると周りから一目置かれる存在になれるかもしれません。
この記事では、博覧強記という言葉の意味や由来、適切な使い方などをご紹介していきます。ぜひ参考にしてみてください。
博覧強記の意味とは
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博覧強記の意味は、幅広くたくさんの書物を読んでいて、知識が豊富であること。または、物事をよく知っており、記憶力も優れているというものです。
博覧強記の博覧という言葉は、古今東西数多くの書物を読んでいるということで、知識が豊富な様子を表します。
一方、博覧強記の強記という言葉は記憶力に優れている、物事をよく覚えているということです。
意味としては、博識で記憶力が良いということを褒めているように感じられます。
しかし、近年では、知識が豊富な一方で柔軟な考え方ができない、実用的に想像力や決断力が乏しい「頭でっかち」という意味で使われることもあるため、用いる際にも意味を考える際にも注意が必要です。
博覧強記が原義どおりのポジティブな意味で使用されているか、あるいはネガティブな意味で使用されているかは、前後の文脈で判断するしかありません。
博覧強記の成り立ち
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博覧強記という言葉は、中国の故事に由来しています。その昔、中国の戦国時代に、劉邦(りゅうほう)という人物がいました。この劉邦はのちに漢という一大帝国を建国します。
劉邦の軍が相手の城に攻め込んだ際、同行していた家臣が多数の書物を見つけ出したのです。この当時は活版印刷の技術もなく、文字を手書きで写すことしかできなかったため、書物は非常に貴重なものでした。
劉邦軍のほかの兵士がすぐに目につきやすい金銀財宝を奪っていったのに対し、この家臣はその貴重な書物の山を見て「宝の山だ」と叫びました。そして彼は、のちに他の家臣が遠く及ばないほど、多くの知識を身につけたのです。
このような先見の明や、得た知識を忘れずに覚え、自分のものにした才覚を称賛して、博覧強記と言われるようになったのです。
博覧強記という言葉の、知識だけがあっても自分のものにしたとは言えないという否定的な意味合いは、最近になって広まってきたといわれています。記憶力だけは良くても、単に覚えているだけで実学としては役立てていないという人が増えてきたということがあって、本来の意味から変化してきたと考えられています。
どの四字熟語にも、由来があります。
博覧強記の使い方をチェック
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博覧強記という言葉を使う時には、その人物のことをどう感じているか、相手にきちんと伝わるような文脈でいう必要があります。
例えば、その人の記憶力の素晴らしさを褒めるつもりで使っても、聞いている相手は頭でっかちという意味に受け取らないとも限りません。
そこで、相手を褒めるときには、
「先日出会った人は、いろいろな分野に興味を持っていて、詳しく調べるのが好きらしい。しかも、それを自分のものにして、さらに新しい研究や考察を進めるのでとても感心した。ああいう人を博覧強記というのだろうね。」
などのように、前後の文脈から褒めていることがわかるように使いましょう。
また、さりげなく相手に意見するときなどは、
「君は博覧強記で感心するけれど、せっかくの知識をもっと活用すればさらに素晴らしい研究になると思うよ。」
などのように使えば、どちらの意味でも嫌味に感じられることはないでしょう。
文脈によって意味が変わってしまう言葉というのはなかなか使いづらいところがありますが、博覧強記は使いこなせれば会話の表現の幅がぐっと広がる言葉ですので、積極的に使ってみましょう。