鉄鍋の魅力
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最近では特殊な加工がされて焦げ付きにくい、軽くて使いやすい鍋やフライパンが多いです。しかし、こまめに手入れをしながら、まるで育てるように長年にわたって使えるのが鉄鍋の魅力です。
鉄鍋をはじめとした鉄製品は熱伝導率が高いため、熱の伝わりがはやいので料理の効率もよく、耐久性にも優れています。 このため、強火での調理が必要な炒め料理や焼き料理にも最適で、鉄鍋に含まれる鉄分を体内に補給できるというメリットもあります。
鉄鍋は手入れが重要
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さまざまな優れた特性を持つ鉄鍋ですが、手入れを怠るとすぐに茶褐色の錆が浮き出てしまいます。
一方、こまめな手入れをしていれば錆が発生することもなく、使い込むほどに油がなじみやすくなり、焦げ付きも少なくなります。 そのためには、使い始めの手入れ、普段の使用後の手入れ、錆びてしまったときの適切な手入れなどが肝心です。
鉄鍋の手入れ法①
鍋慣らし
鉄鍋を初めて使うときには、製品出荷時の錆び防止の保護皮膜として施されている表面の塗装を取り除かなければなりません。
このため、鍋の表面が青味がかった黒色になるまで、ガスコンロの炎を強火にして鍋の外側と内側をまんべんなく空焼きします。
時間は10~15分程度で、鉄鍋から煙が出なくなるのが目安です。 塗装を焼ききったら食器用洗剤を使って鍋を洗い、塗装を取り除いた後、水分をふき取り内側に油をゆきわたるように塗り、再び煙が出るまで強火で加熱します。
煙が出てきたら加熱した脂を捨て、鍋に油を染み込ませるようにキッチンペーパーなどで内側を拭き上げます。これが「鍋慣らし」といわれる最初の手入れです。 鍋慣らしをすることにより、鍋が錆びにくくなり、食材もこびりつきにくくなります。
鉄鍋の手入れ法②
すぐ洗う
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鉄鍋は使用後に放置して冷めてしまうと残った水分や塩分によって錆びやすくなってしまいます。このため、鍋が熱いうちに洗ってしまうことが大切です。
まずは、キッチンペーパーや新聞紙で油汚れをある程度ふき取ります。その後、お湯かまたは水につけてスポンジで汚れを洗い流し、水切りをしたら強火で加熱して水分を飛ばし、完全に乾いたら冷めたのを確認して保管します。
鉄鍋の手入れ法③
洗剤を使わない
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また鉄鍋を洗うときには、最初の鍋慣らしのとき以外洗剤を使ってはいけません。きれいに洗うためには洗剤を使いたくなりますが、洗剤を使ってしまうとせっかく馴染んだ油が落ちてしまいます。
油が落ちると鍋は錆びやすく、再び使用する際にも食材がこびりつきやすくなります。 このため、汚れが気になる時の手入れには、お湯を使って洗います。こうすることで洗剤を使わなくても汚れが落ちやすくなります。
鉄鍋の手入れ法④
たわしを使い、こげを残さない
汚れが酷く、鍋が焦げ付いてしまっているときには、たわしでこすって汚れを落とします。
ただし、このときスチールたわしなどの金属のたわしを使用すると被膜が剥がれてしまうので注意が必要です。
焦げ付きが取れにくいときには、焦げが浸るくらいまで鍋に水がお湯を入れて煮立たせます。こうすることにより、たわしでこすったときに焦げ付きがふやけて取れやすくなります。
どれだけ丁寧に手入れをしても、鉄鍋が焦げてしまうこともあります。
そうなった場合の対処法を次のページで紹介します。