【梅の花言葉】美意識のルーツ「梅」にまつわる言葉や魅力を紹介

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梅にまつわる言葉・ことわざ紹介

梅は、ことわざや慣用句が非常に多い植物だと言えます。それだけ日本人の生活に密着していたのですね。まずは梅にまつわる言葉を紹介します。次に梅にまつわることわざを紹介します。

梅にまつわる言葉編

梅雨(つゆ):日本の梅雨の季節には、梅の実が熟し、梅干しなどに加工されます。また、梅の花も雨の季節に咲くことから、梅雨と呼ばれるようになりました。

梅酒(うめしゅ):梅をアルコールと砂糖で漬け込んだ、日本の伝統的なアルコール飲料です。

梅干し(うめぼし):梅を塩漬けにして、乾燥させた食品です。主に日本の家庭で、保存食として作られています。

梅花車(ばいかしゃ):中国の伝統的な車両で、梅の花をデザインした車体が特徴的です。

梅竹(ばいちく):日本の伝統芸能で、梅の花と竹をモチーフにした舞踊です。

梅花文化(ばいかぶんか):梅を中心とした文化や、梅をモチーフにした芸術作品を指します。特に中国では、梅をモチーフとした詩や絵画が盛んです。

梅にまつわることわざ編

「花より団子、梅より餅。」

美しいものや見た目の良いものよりも、実用的なものや実際に役立つものが重要であることを表しています。団子は、見た目は地味ですが、実は美味しくて食べ応えがあるため、花より団子という言葉が生まれました。梅より餅という言葉は、見た目や表面的な美しさよりも、実際の役に立つものが大切であることを表しています。

「梅が枯れても、梅干しは残る。」

梅の実を保存食に加工した梅干しは、梅が枯れても長く残るという意味で、長期的な視点を持つことを表した言葉です。

「梅はその日の難のがれ」

梅を加工した保存食である梅干には疲労回復効果が認められるのですが、梅ばかりに頼らずにバランスの良い食生活を送るように戒めた言葉です。

「梅干は三毒を断つ」

梅に含まれる殺菌解毒成分で、暴飲暴食などで体内のバランスを崩した「食毒」、疲労回復成分で血液の代謝が悪くなった「血毒」、抗菌成分で体内の水分の汚れ「水毒」の三毒を改善させる効果があると考えられていることを示す言葉です。

「梅は花、竹は節、松は葉っぱ、人は心。」

梅は美しい花を咲かせるが、しなやかな竹に比べると弱く、そして、葉っぱが落ちない松に比べると短命であるという意味で、人の心の在り方を表した言葉です。

「梅には春が来る、竹には秋が来る。」

季節に合わせて、梅や竹がそれぞれの美しさを発揮することを表した言葉です。

「梅は咲かずとも、梅雨の時分に実る。」

梅は、咲くだけでなく実をつけ、長期的な視点を持つことが大切であるという意味で、梅雨時に実ることを表した言葉です。

梅の花の歴史

梅の花は、日本や中国を含む東アジア地域で古くから親しまれてきた花です。梅の歴史は古く、日本では奈良時代から栽培され、平安時代には貴族たちの庭園にも植えられました。また、梅の花は、和歌や俳句などの文学作品にもしばしば登場し、詩情あふれる花として愛されてきました。

中国でも、梅は古くから親しまれており、唐代には詩人の李白が梅について詠った詩が有名です。中国では、梅の花が冬から春にかけて咲くことから「四季の花の中で冬を越す唯一の花」としても知られています。

梅の花は、冬に咲く花として、その花の美しさと季節外れの咲き方から、不屈の精神や希望の象徴として愛されてきました。また、梅の花を模様とした染物や陶器などの工芸品も多く作られ、美術や工芸の分野でも重要なモチーフとなっています。

花言葉の1つ、忠義の由来は、平安の時代の権力闘争に敗れ大宰府に流された菅原道真の後を追い、空を飛んで海を渡り道真のもとに辿り着いた梅の伝説「飛海伝説」にあると考えられます。

道真が同じように愛した桜は悲しみの余り枯れてしまい、松は道真のもとに辿り着く前に力尽きてしまったという話です。 唯一道真のもとに辿り着き、春が来るたびに花を咲かせて失意の道真を慰めたと言われる梅が「忠実と忠義の象徴」と捉えられ花言葉が生まれたのではないかと考えられます。

梅の花の魅力

梅は遥か昔から中国や日本で愛されている花だと言えます。仰々しさがなく、見る人に凛とした印象を与える梅の花は、古くから日本人が持つ美意識に語りかけ、心を揺さぶるのではないでしょうか。

現在、日本国内では世界中から集められた珍しく、美しい花々が栽培されています。確かに美しいのは事実ですが、どれをとっても華やか過ぎたり、艶やか過ぎたりする印象は否めません。

日本の美意識が世界中から評価され注目を集める現在、私たち日本人も美意識のルーツに立ち返るのは悪いことではないと言えるでしょう。

いぶし銀の美しさを持つ梅の花の存在にもう1度注目することが、日本の美意識の原点を探るきっかけになるのではないかと考えられます。

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