【包丁を1から作る】越前打刃物の魅力伝える「タケフナイフビレッジ」

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タケフナイフビレッジとは

タケフナイフビレッジは福井県越前市余川町にある、越前打刃物を扱う店舗兼工場になります。

タケフナイフビレッジという名称ですが、包丁やハサミ、大工道具などの取り扱いもあり、幅広い範囲での刃物を扱っているのが特徴です。

工場見学が可能なほか、体験教室なども実施しており、様々な角度から越前打刃物に親しむことができます。また、ショップでは包丁などの研ぎ直しなども受け付けており、刃物に関する総合的なサービスを提供しているのです。

越前打刃物の歴史


出典:写真AC

越前打刃物は700年ほど前に、刀匠の千代鶴国安が旅の途中に越前武生に立ち寄り、刀剣を鍛える傍ら鎌などの日用品を作ったことが起源とされています。

それ以降、越前の打ち刃物は全国に広まり、江戸中期には日本一の生産量を誇るようになったといわれています。一時期衰退の兆しを見せるものの、昭和54年には伝統工芸品に認められ、その後複数あった組合が協力し合い、産地進行と技術継承を推進することになります。

昭和57年には産地振興を目的とした振興計画が通産省に認められ、再び全国にその名が知られるようになったのです。

刀匠千代鶴国安

刀匠千代鶴国安は、刀を一振り打つたびに研石を使って小さな狛犬を彫り、井戸に沈めたといわれています。刀は人を殺すものではなく、あくまで武士の象徴として存在して欲しいという願いがこめられています。

越前刃物は狛犬をその意思を受け継ぐ象徴として、扱うようになっていったのです。

越前打刃物の特徴


出典:写真AC

越前打刃物には独特の技法が存在し、包丁の二枚広げと、鎌に使われる廻し鋼着けが有名です。

二枚広げは金属を二枚重ねて素早く、薄く延びるように加工する手法です。金属を二枚分使うため、丈夫でムラが少ない包丁ができます。

廻し鋼着けは柾置法とも呼ばれ、鋼を一度ひし形に伸ばすのが特徴になります。薄く、研ぎやすい刃を作ることが可能で、鎌の切れ味の確保やメンテナンス性の向上に一役かっています。

非常に高度な技法になっていて、熟練の職人でなければ作ることができないと言われています。

タケフナイフビレッジの工場見学

タケフナイフビレッジは無料で工場見学を行うことが可能で、営業時間中であればいつでも工場内を見ることができるようになっています。

別棟では体験教室も行っていて、ペーパーナイフなどを作ることもできます。

タケフナイフビレッジで買えるもの


タケフナイフビレッジで扱っているのは、包丁やハサミといった刃物になります。工芸品としてデザイン性と機能性を高めたナイフや包丁も扱っていて、メンテナンス性の高さや機能性の高さが評価されています。

業務用の利用に耐えられる、鋭い切れ味の包丁も販売されているのも特徴になります。

包丁の一部は受注生産になっていて、納期未定になるほど人気が高く評価されています。タケフナイフビレッジの包丁は一本一本手仕事で作られるため、大量生産ができないのです。

電話やFAXで注文も可能ですが、実店舗には公式サイトに記載のない商品も置いてあるため、現地に行く醍醐味の一つにもなっています。

タケフナイフビレッジでできる体験

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