日本民藝館の魅力を紹介│柳宗悦の説いた「用の美」を今に伝える | 粋-iki-粋な日本文化を発信するメディア

日本民藝館には、伝統的工芸品が展示されています。この日本民藝館は民芸運動の提案者であった柳宗悦によって創設されたものであり、本館と西館があります。

魅力といえるのが民芸品、それも朝鮮半島の白磁や染付けや朝鮮民画などが多くある点です。そもそも柳宗悦が民衆が使う工芸品に魅力を見出したきっかけになったのが朝鮮美術であったことから、朝鮮関係の工芸品が多くなっています。

日本民藝館の開館時間は10時~17時であり、最終入館は16時30分までとなっています。休館日は毎週月曜日となっています。月曜日が祝日であれば、翌日休館になります。

アクセスは電車であれば、京王井の頭線の駒場東大前駅から西口から徒歩7分。或いは小田急線の東北沢駅東口から徒歩15分です。

バスであれば、渋谷駅西口バス乗り場より渋55系統、代々木上原で下車して、徒歩8分になります。

日本民藝館を創設した柳宗悦とは?

柳宗悦 出典:Wikimedia Commons

日本民藝館は名前の通り、民芸品の美しさを周知させる、という目的で作られたものになります。

日本民藝館は、「民藝」という今でこそ普及している美意識ではありますが、当時はまだ芸術と認められていないものを、新しい美の概念として周知させるため、そして、「美の生活化」を目指していた民藝運動の本拠地となるべく、建てられた施設です。

そんな日本民藝館を創設した柳宗悦(やなぎむねよし)は、明治期に海軍少将の三男として生まれ、長じて同人雑誌『白樺』に参加するようになりました。のちに大正期の民藝運動の中心人物となり、それまで美術品として真っ当に評価されることがなかった日用品などに「用の美」を見出します。

また、柳宗悦は民藝運動の始まる10年ほど前に朝鮮を訪れており、その際に朝鮮美術に魅せられ、朝鮮の陶器や磁器、美術品を収集するようになります。日本民藝館に朝鮮関係の民芸品が展示されているのは、このことが由来となっているのです。

日本民藝館でできること

boutique libraさん(@kunitatilibra)がシェアした投稿 – 3月 4, 2018 at 9:12午後 PST

日本民藝館のメインは展示になります。いくつかの展示があり、特別展と併設展と関連企画、そして日本民藝館展になります。

それぞれ時期が異なることもありますし、同時に行われていることもあります。もし日本民藝館にいくのであれば今は何が展示されているのかを確認してみてください。

日本民藝館では展示されているものを観賞することがメインの楽しみ方になります。

日本民藝館公募展の紹介

takamyさん(@takamy03)がシェアした投稿 – 3月 13, 2018 at 9:02午前 PDT

日本民藝館では公募展があります。出品基準となっているのが「用に即し、繰り返しつくり得る製品」となっています。

つまりは実用性があるような陶磁とか染織、或いは木工などに至るまで、幅広い美を見出すことができるものを公募して出展するというわけです。

公募ですから、入選なり準入選といった形で賞することになります。

優秀作には日本民藝館賞というのが贈られ、毎年、200人を超える人数の職人、作り手からの応募がなされています。そのため、民芸の世界においてはかなり重要な位置づけをされている公募展です。

審査員は館長をはじめとした現役の芸術家、陶芸家、染め職人等職人の方々であり、本格的に民芸としての価値観で審査をしてもらうことができるようになっています。

日本民藝館の魅力

日本民藝館は、日本独自の民芸という「用の美」を堪能することができる施設であり、様々な民芸品の企画展や全国の民芸品の職人から受け付ける公募展もやっています。

日本民藝館は、民芸品に美意識を見出して、それを展示している貴重な美術館、博物館であるといえるでしょう。観光の際に訪れても、また日本の民芸品について学ぶために訪れても、見どころが多く非常にためになる施設です。

民芸品は、使う人にとっては暮しに役立つ具体的な利用の価値がある道具であると同時に、そこに芸術というまた別の側面を擁しているのです。

美しいとは何か、ということを再認識するためにも、一度は行ってみる価値があるといえるでしょう。日本人のみならず、外国人観光客の方々にとっても、日本文化を知ってもらうために良い機会となることでしょう。

日本民藝館を作った民芸の父・柳宗悦

柳宗悦とは|白樺や”民藝”、朝鮮との関係も紹介

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