職人の仕事を徹底解説|産業分類法・職人のやりがい・職業選択

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世の中は実にさまざまな仕事にあふれています。これらの仕事をすべて端から端まで一覧することは難しいでしょう。しかしながら、全てではないものの、それらの仕事のうちできるだけ多くのものに触れておくことには価値があると思いませんか。

「あのときこんな仕事があるって知っていれば…」という後悔をしないためにも、なりたい職業の選択肢を増やしておくことは有効です。

仕事と産業、そして私たちのまだ知らない職業についてちょっとだけ思いを巡らせてみましょう。

仕事と産業の関係

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仕事の業種の分類の仕方は複数存在しています。有名なのは、第1次産業、第2次産業、第3次産業という分類方法です。この産業分類はイギリスの経済学者であったコーリン・クラークが提唱したものです。

第1次産業は農業や漁業、林業などといった自然界に直接働きかけることで収入を得る仕事を指します。第2次産業は建設業、製造業、電気・ガス業等のような、第1次産業によって採取した原材料を加工し収入を得る仕事を指します。第3次産業は第1次産業にも第2次産業にも該当しない、無形財のサービス業や小売業などを指します。

コーリン・クラークはこれら3つの産業の関係性について、経済発展が産業の主軸を、第1次産業から第2次産業、第3次産業へとシフトさせると提唱しました。日本での各産業の就業者数の割合は、おおよそ第1次産業が5%、第2次産業が25%、第3次産業が70%とされています。このことから、日本でも第3次産業へのシフトがかなり進んでいると分かります。

大学新卒の離職率とは

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さまざまな種類の仕事があるからこそ、就職活動ではその選択肢の多さから、どんな仕事を選ぶかに悩んでしまうでしょう。求人一覧や説明会の参加企業の一覧を見ても、自分がどんな仕事に興味があるのかかが決まっていないと、ただただ頭を抱えるだけです。

しかし、頭を抱えるだけでは先に進みません。時間が無限にあるわけではない中で焦燥し、自分の希望と離れた企業を妥協して選び、数年後には「こんなはずじゃなかった」と感じて、苦労して就職した企業を離れてしまう人もいるかもしれません。

また、希望する企業に就職できたものの、思っていた仕事の内容と違っていて、そのギャップに悩んでしまうということもあるでしょう。 実際は自分の希望に即した企業と出会って長期勤続する人のほうが少数派であり、誰もかれも自分の仕事に100%満足しているわけではないようです。

大学新卒の約3割は入社3年以内に離職しています。そのうち約1割は1年以内に離職しているのです。 「とにかく内定をもらうことが最優先」の世の中では、なかなか自分の希望を細かく掘り下げ優先させることは難しい状況です。しかしそれこそが、仕事へのモチベーションが続かなくなってしまう一因でもあるのでしょう。

世界的に注目される日本の職人の仕事

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世の中にたくさんの仕事がある中で、意外と下火なのが「職人」という仕事です。みなさんは「職人」としての働き方に魅力を感じたことはないでしょうか。職人は人の手を使った仕事で、第2次産業の一端を担います。中には日本に古くから伝わる「伝統工芸」に携わり、その技術をもとに生産・加工し生計を立てる職人もいます。

しかしながら、彼らの役目は自分の仕事をするだけではないのです。その技術をさらに高めつつ、次の世代へと技術や文化を継承し、将来に残す役割も担っているのです。 日本の職人の伝統工芸は、世界的にも注目されつつあります。中にはこの伝統工芸を目にすることを目的として日本に来る観光客もいるほどです。

観光客の需要や海外への輸出も増え、日本の伝統工芸は広がりを見せつつあります。 時間をかけて手作りされた商品は何世代にも渡って長く大切に利用できることも、日本の伝統工芸品ならではの特徴と言えるでしょう。

職人の多くはその技術を専門の養成施設で学び、その後先輩職人がいる工房に就職し、技術を磨いていくのが一般的です。業を極めて独立する人もいるでしょうし、工房を継ぐ人もいるかもしれません。

昔は工房に直接出向き、弟子入りさせてもらった上で住み込みで仕事をし技術を得るというのが一般的でしたが、時代の流れとともに職人になるための入口も大きく変わってきているようです。

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