日本の花その5<すみれ>
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花言葉:「謙虚」「誠実」
紫:「愛」
白:「無邪気な恋」
黄色:「つつましい喜び」
ピンク:「希望」
すみれは3月から5月にかけて開花する日本の花で、日当たりの良い道端などに咲きます。普段の生活ではあまり見かけない方も多いでしょう。意外にも種類が多く、世界には約500もの種類のすみれがあると言われています。
すみれの花言葉は一般的には「謙虚」「誠実」ですが、花の色によって違ってきます。紫のすみれは「愛」、白いすみれは「無邪気な恋」黄色いすみれは「つつましい喜び」、ピンクのすみれは「希望」の意味があります。歌謡「春の小川」に登場し、日本の穏やかな小川の風景に色どりを添えています。
日本の花その6<レンゲ>
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花言葉:「心が和らぐ」「私の幸せ」
レンゲの正式名は蓮華草(れんげそう)といい、4月から5月にかけて開花する日本の花です。レンゲはもともと中国の花でした。湿った場所に生える花で、昔は田植えの土地改良のために中国から持ち込まれたものでした。今では野生化が進み、多くの場所で見ることができます。
また、先ほどすみれで紹介した「春の小川」や「ひらいたひらいた」など日本の歌に登場したり、春の季語であったりと、いまではすっかり日本の花として馴染み深くなっています。 蓮華草の花言葉は「心が和らぐ」「私の幸せ」です。
日本の花その7<菊>
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花言葉:「高貴」「高尚」
白:「真実」
ピンク:「甘い夢」
黄色:「敗れた恋」
菊も中国が原産の花ですが、皇室の紋に使われたりと、さくらと同じ様に日本を象徴する日本の花のひとつです。
開花時期は9月から11月で、白やピンク、黄色の花を咲かせます。菊には大きく2つの種類があり、奈良時代に中国から渡って江戸時代に頻繁に品種改良された「古典菊」と、イギリスを中心に欧米で生み出た「洋菊」があります。
現在は古典菊も洋菊もたくさん品種改良が進められ、様々な種類・色の菊が存在します。古今集の百人一首で
「心あてに 折らばや折らむ 初霜の おきまどはせる 白菊」
「(もしも手折るならばあてずっぽうに折ってみましょうか。真っ白な初霜が下りて白菊の花と見分けがつかなくなっているのだから)」
という歌があります。ここでは、寒い朝に初霜が降っていて、白菊を折ろうとしても霜も白いのでまぎらわしく、折れない様子が描かれています。そして、初霜の清らかな白と白菊の柔らかな白を重ね合わせることで、美しい、白い風景を映し出しています。
菊の花言葉は一般的には「高貴」「高尚」ですが、花の色によって異なってきます。白の菊は「真実」、ピンクの菊は「甘い夢」、黄色の菊は「敗れた恋」の意味を持ちます。
日々の生活に花を取り入れよう
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春のお花見などに象徴されるように、日本人は世界からみて「花好き」の人種であると言えます。確かに日本では季節ごとの日本の花のイベントやお花見、花をモチーフにしたりベースにした商品やロゴ、歌などが一般的に見ても多いように思えます。
日本人が花に親しみを持つ理由は大きく2つ考えられます。1つ目は日本に四季が存在することです。世界のさまざまな国や地域の中には、日本のように四季が無い国もたくさんあります。しかし日本には四季があり、それぞれの季節の気温や天気に合わせてさまざまな花が成長、開花します。
代表的な日本の花で言えば、例えば春のさくらや桃の花、夏のひまわりやアジサイ、秋なら蓮華草や菊、冬ならスイセンや梅などがあります。私たち日本人は季節ごとの日本の花を見ることで、季節を体感し、共感します。
2つ目は日本の花のはかなさと日本人の繊細な気質がマッチングしていることです。花は植物なので、人間のように生命があります。案外育てるのが難しく、絶妙な気温や天気、環境などのマッチングが必要です。
また美しく開花しても、ものの数週間ほどで終わってしまう儚さも日本人の美的センスに合っているのでしょう。
そんなはかない日本の花の一生は、日本人の繊細な性格に重ね合わせることができ、親しみや愛着を持たせてくれます。また、そうした一瞬の美しさのためにお金を払って花を買うことは、ささやかな贅沢であるとも言えるでしょう。みなさんもぜひ、日々の生活の中に、日本の花を取り入れてみてくださいね。