陶芸の祭典「笠間陶器市」の魅力を紹介|2018年の予定も

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笠間陶器市は毎年開催されている茨城県最大の陶芸イベントです。200軒以上の陶芸家・窯元・地元販売店などが、趣向を凝らした店作りと作品で魅了してくれる、他に類を見ない陶器の祭典となっています。今回は、そんな笠間陶器市の魅力や2018年の予定を紹介します。

笠間陶器市とは


出典:笠間の陶炎祭公式HP

笠間陶器市は、毎年春と秋に開かれています。春の笠間陶器市となるのは笠間の陶炎祭(ひまつり)です。笠間市の窯元が一堂に会し、陶器を直接購入することができます。例年200名ほどの窯元や陶芸作家が参加しています。秋の笠間陶器市の正式名称は笠間浪漫~秋の笠間焼大陶器市~で、名産の陶器だけでなく、農産物の販売やB級グルメのお店などが立ち並びます。

笠間市は陶器の生産が盛んなため、窯元が開く陶器市など小規模なものも含めると年間でかなりの数の陶器市が開かれていることになります。普段使いの陶器だけでなく、陶芸の美術にまつわる陶器にも出会えることが魅力の一つです。

笠間陶器の歴史


出典:笠間の陶炎祭公式HP

笠間陶器の歴史は江戸時代にまでさかのぼります。安永年間(1772~1781年)に久野半右衛門が信楽焼きの陶工から指導を受け、焼き物の窯を作ったといわれています。

久野半右衛門が住んでいたのが箱田村(現在の現在の笠間市箱田)で、明治時代には19もの窯元があったといわれています。昭和25年には大量生産品やプラスチック用品に対抗するために茨城県窯業指導所を設立させ、様々な改良と後進の指導を積極的におこなっていくことになります。

品質の改善が身を結び、戦後復興の追い風もあって昭和45年に窯元は30、昭和55年には100を数える窯元を抱える産地になったのです。海外から評価される窯元も存在し、ブランドとしても定着しています。

笠間陶器市へのアクセス

春と秋の笠間市の陶器市は、どちらも笠間芸術の森公園イベント広場(茨城県笠間市笠間2345)で開かれています。笠間駅から自動車で5分ほどのところにあります。自転車で10分程度、徒歩の場合は30分程度かかってしまうため、市内周遊バスを利用するのが便利です。

車を使う場合は笠間西ICより笠間方面に15分、友部ICより笠間・桜川方面に8分ほどの距離になります。

2018年の笠間陶器市


出典:笠間の陶炎祭公式HP

2018年の笠間陶器市は、春の笠間の陶炎祭(ひまつり)が4月29日(土曜日)から5月5日(金曜日)までのゴールデンウィーク、秋の笠間浪漫は10月上旬の開催予定になっています。

笠間浪漫の旧名称は『匠のまつり』となっていて、2017年には10月6日(金曜日)から10月9日(月曜祝日)までの4日間開かれました。10月2週目の体育の日が開催の目安になります。

笠間陶器市のおすすめ周辺施設

笠間の陶器市を回るのであれば、茨城県陶芸博物館も一緒に回ることをおすすめします。

国内の名品だけでなく海外の陶芸品を扱う展示もおこなっていて、陶器以外の収蔵品もあります。人間国宝の作品も多数収蔵していて、展示の目玉にもなっています。

併設のレストランや喫茶店で食事をすることも可能で、ミュージアムショップでは笠間焼き作家の陶芸品などを購入可能です。陶器市が開かれる笠間芸術の森公園内にある施設のため、休憩がてらにレストランや喫茶店を利用する人も多いのです。

観覧料は、テーマ展・コレクション展が大人310円、中高生260円、小学生150円に設定されています。企画展は追加の料金が必要になりますが、テーマ展・コレクション展の料金が含まれます。20名以上の団体であれば団体割引も利用可能です。

作家とのコミュニケーションも笠間陶器市の魅力

出典:笠間の陶炎祭公式HP

笠間陶器市の魅力は、実際に陶器を作る人から直接陶器を購入できることです。作家物など付加価値が高いものも多く、実際の産地で作家と話しながら購入する楽しみがあります。

地域の名産品などが販売されるコーナーもあるため、あわせて地域の風土や文化に親しむこともできます。 春と秋の2回、過ごしやすい季節に開催されるのも特徴です。陶器をメインに楽しみたいのであれば、春の陶炎祭、イベントメインであれば秋の笠間浪漫といった楽しみ方も可能です。

窯元によっては新春などに小規模な陶器市を開くケースもあるため、小さなイベントをチェックしてみるのもおすすめです。

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