演出家とは?
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演出家とは、舞台で行う演劇、オペラ、バレエ、舞踊といった作品の演出をする仕事を生業とする人を指します。演技、照明、美術、音楽といった舞台作品を構成する様々な要素に携わり、それを指揮する舞台の指揮者のような役割を担っているのです。
そんな演出家の仕事がどういったものなのか、収入やなり方など含めて詳しく見ていきましょう。
演出家の仕事内容
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映画監督のように、演出家は舞台における全てを指揮します。
作品によってその比重は異なりますが、演技指導、照明、美術、音楽といったものに決定を下すのは勿論のこと、場合によっては脚本を書く、作品にふさわしい俳優を選びオファーを出すといった、舞台の根底にあたる部分の裁量権を持つこともあります。
初めはラブストーリーやミステリーなど専門のジャンルを決めて活躍することが多い演出家も、名前が売れて大物になってくると専門ジャンル以外の仕事も舞い込み、活躍している者も多くいます。また、元は脚本家として活動していた者が才能を買われて演出家になる、ということもあります。
演出家の仕事は自分の作品を表現できるため、とても素敵な職業ですが、その裏には大変な苦労と時間がかかっています。
1つの作品を作る際、まずは脚本や原作をきちんと理解してオリジナルの魅せ方、技法を使って作品にとりかかり、その後、スタッフやキャスト陣を上手くまとめて一緒に作品を作り上げていきます。
舞台では、公演ごとに観客の反応を見て修正を加えていかなければなりません。映画の場合は撮影終了後に編集を加えて納得のいく作品を作り上げます。
CGを起用している作品はこの作業にプラスでCG撮影・編集に取り掛からなくてはならないので大変な作業になるでしょう。
演出家の気になる年収
演劇などの制作会社の正社員となることができれば収入は安定し、福利厚生も受けることができます。その場合の年収は初任給で約20万円ほどで、他企業の収入と大差ありません。
しかし、それは非常に狭き門であり、多くの演出家がフリーランスで活動しています。フリーランスの場合は福利厚生は無く、収入も作品の出来栄えや規模によって大きな差のある不安定なものとなりがちです。
有名演出家の場合、年収は1千万円を超えますが、活動を始めたばかりや、実力をあまり認められていない演出家の場合には、仕事の数自体も少なく、月数万円程度しか稼ぐことができないことも稀(まれ)ではありません。
そのため、アルバイトによる収入も得て生計を立てているような演出家も多くいます。演出家という職業は夢のある仕事ですが、その分、売れるまでに時間や苦労のかかる大変な仕事ともいえるでしょう。
演出家になるメリットとデメリット
演出家のメリット
演出家は、自分が舞台作品の一部になるのではなく、それの全てに携わり、自分が中心となって作品を組み立てていくことができます。自らが主体となって舞台を作り上げ、観客を喜ばせられるというのは、他の職業では絶対に味わうことができない、演出家だけの素晴らしい体験です。
また、演出家は一生名前の残る仕事ができることもメリットといえます。演出した作品に自分の名前が残り、作品によっては後世にまで伝えられるかもしれません。
演出家のデメリット
正社員となり、安定した収入と福利厚生を受けることが極めて難しいのが演出家のデメリットです。演出家を雇ってくれる劇団は少なからずあるものの、ほとんどは小規模のため雇用は不安定で、有名な劇団の場合にはその倍率が極めて高く、そう簡単には入ることができません。
また、演出家は舞台のすべてに携わるため、演技指導から音響、照明の設定まで仕事が非常に多岐にわたり、大変な労力を伴うこととなります。
時には、才能ある演出家でもスランプに陥ってしまう時期があります。思い通りの作品が作れなかったり、良い演出が浮かばなかったりと苦悩する場面の多いことも演出家のデメリットといえるでしょう。