賞状書士に向いている人のタイプ・適正
賞状書士に一番必要な素質は、文字を書くのが好きなことです。賞状書士の仕事を得るためには個人の営業努力が必要なので、本当に好きなことでないと営業努力が続かなくなってしまうかもしれません。また与えられる仕事をただこなすのではなく、仕事獲得のためのアイディアを豊富に出せ、自分から行動できる人が向いています。
きれいな文字を書ける人、毛筆が得意な人にとっては有利な職業です。しかし、字が下手でも書くことが好きなら、賞状書士の養成講座を受講して一から始められます。
また、机に向かって文字を書くので、長時間コツコツと同じ作業をできる人は賞状書士に向いています。「同じことをするのは退屈」「机に向かう仕事はいやだ」という人は、賞状書士にはあまり向いていません。
賞状書士の収入・給料
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賞状など文書の全文を手書きする場合の相場は、1枚2,000円〜5,000円といわれています。
このほかの金額は、ほとんどの求人が非公開のため具体的な数字は表せませんが、お客さんが支払いする金額から予想は立てられます。日本筆耕技能協会の料金表によると、のし紙やのし袋は1文字20円〜30円。封書・はがきの一般的な宛名書きは、1枚80円〜200円。結婚式招待状の封筒の宛名書きは1通250円。収入はこれより低くなります。
賞状書士の需要が減っていることと、単価があまり高くないことから、総じて賞状書士だけで生計を立てていくのは難しいといえます。
賞状書士の現状と将来性
文書を受け取るときのことを想像してみてください。手書きで書かれたものの方が、気持ちがこもっていてうれしいと感じるのではないでしょうか。このように感じる人がいる以上、賞状書士の仕事はなくならないでしょう。
とはいえ、賞状書士の仕事が減っているのは事実です。パソコンが普及し、私たちが手書きで書かれている文書を手にすることは、珍しいことになってしまいました。宛名が手書きされた結婚式の招待状が届くことは、ほとんどありません。
しかし、賞状書士はパソコンが普及したことによりできた職業なのです。誰もが毛筆で書くことが当たり前の時代に賞状書士は必要ありません。それなのに賞状書士の需要が減っているのは、つまり人々の求めるものが変化していることの証です。
以前に比べ、最近は書道家と名乗る人が増えました。これも時代の変化によるものでしょう。自分なりに人の求めるものを理解し、提供し続けていけば、道は開けます。将来性があるのかないのか、決めるのは自分次第です。
賞状書士は営業努力で自分の将来を切り開ける職業
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賞状書士は初期投資が少なく、なるのに資格もいりません。フリーランスや内職としてなら働く場所や時間を自分で決められ、自由度も高くメリットの多い職業です。
しかし、一般的な需要は減っていますので、仕事を得るためには営業努力が必要です。言い換えれば、自分の営業次第でチャンスはどんどん広がっていくということ。
毛筆は魅力的な日本文化の一つです。日本だけでなく世界を舞台に活躍することも夢ではありません。