陶芸家は、一つ一つ味の違う焼物を生み出す職業です。全国には様々な焼物や窯が存在しますが、陶芸家の仕事事情はあまり知られていないのが実際のところです。
今回は、なり方から年収、目指す際に必要な資格の有無まで、陶芸家について解説します。
陶芸家とは
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陶芸家は陶芸をすることが生業の人であり、少量生産を個人的に行う人を指す場合がほとんどです。デザインし、実際に陶冶していき、窯で焼きます。独立開業している人もいますし、窯元に所属している人もいます。
大抵は独立することは難しく、陶芸家といってもあくまでサラリーマンのような形で働いていることが多いのが実際です。それでも自分のセンスを反映させたオリジナリティのある陶芸を作ることもできるので、クリエイティブな仕事といえるでしょう。
陶芸家の仕事内容
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陶芸家の仕事は、デザインをして、OKが出たら実際に作陶をし、焼成に入るのが一般的な流れです。
よくドラマなどで、陶芸家が気に入らないものが出来たら割るというシーンがありますが、それほど露骨ではなくとも、出来栄えがよくないものは売らないということはよくあります。
せっかく作っても捨ててしまうこともあるなんて、なんだかもったいない気もしますね。
個展などを開いて個別に販売することもありますが、そこまで出来る陶芸家は多くはありません。基本はメーカーなどに依頼されて、こうした器などを作ってくださいという注文を受け、そこそこの量を焼くということになります。
独立している陶芸家でも大手の依頼主から仕事をとってきて大量に作る、ということもあります。
もちろん個別に注文を受けることもあります。依頼人と話しをして望む色、形の陶器を作るわけです。これが陶芸家の主な仕事になります。
陶芸家の気になる年収と勤務体系
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陶芸家の年収はさまざまです。窯によって給金も異なりますし、大きいところの方が払いが良いのは事実です。年収でいえば一人前の陶芸家でも400万円くらいからとなります。
個展を開くレベルで個別に固定客を持っているような場合は、そこからの売上や収入があります。
勤務体系も決まったものはほとんどありません。何日も焼きの作業がありますし、大手であれば大量生産で徹夜になることもしょっちゅうなので、深夜まで働くこともありえます。
陶芸家のメリット・デメリット
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陶芸家の何よりのメリットは、クリエイティブな仕事であることでしょう。自分の世界観やセンスを作陶という形で世界に表現することができるのです。また伝統工芸の場合、長い歴史の担い手、後継者になれるという点もあります。
デメリットは職業として安定していない、ということです。サラリーマンのような雇われ方があるとは言っても将来安泰とは言えませんし、安定志向の人にとってはデメリットであるといえるでしょう。
陶芸家に向いている人の特徴
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陶芸家に向いているのは基本的に、器用な人です。デザインなどもすることになりますから、センスも必要になります。さらにいえば細かいところの微調整を何度も試行錯誤することになりますから、根気がある人が向いています。
逆に向いてない人は創作意欲がない人、根気がない人、極端にこだわりすぎて妥協出来ない人などでしょう。