新鮮な山や海の幸からハレの日のおもてなし料理まで、地域それぞれに独特の食文化が根付き、多彩なグルメを楽しめる高知。実は酒処でもあるのをご存知でしょうか?
県内には18の個性あふれる酒蔵が点在し、連携しながら「土佐酒」の魅力を国内外へ発信し続けています。今回は、数ある美酒のなかから、おみやげやお取り寄せにぴったりの地酒をピックアップ!
高知の美味しい日本酒①
「司牡丹 自由は土佐の山間より特別純米酒」
高岡郡佐川町にある司牡丹酒造は、1603年(慶長8年)に創業した酒屋を前身とし、坂本龍馬にもゆかりのある酒蔵です。「司牡丹」や「船中八策」のほか、ユニークなネーミングの季節商品・限定酒を次々にリリースすることでも知られています。
自由民権運動発祥の地である高知らしい県詩「自由は土佐の山間より」にちなんで名づけられた、「司牡丹」シリーズの特別純米酒。パンチがあるのにするする飲めてしまう、きりっとした淡麗超辛口のお酒です。
高知の美味しい日本酒②
「亀泉 純米吟醸原酒 CEL-24」
波介山のふもとに位置し、伝統的な酒造りに定評がある亀泉酒造。2017年には、創業120年を迎えました。蔵内に湧き出る仁淀川水系の軟水と高知県産の酒米でつくる酒には、杜氏の情熱が込められています。
「亀泉 純米吟醸原酒 CEL-24」には、その名のとおり高知で開発された酵母「CEL-24」が使われています。ほのかな甘みとフレッシュな酸味があいまって、まるでワインのような味わい! 日本酒が苦手な方にもおすすめの品です。
高知の美味しい日本酒③
「純米吟醸酒 久礼」
「土佐の一本釣りの町」で有名な港町・土佐町久礼にあり、県内最古の酒蔵として230年余りの歴史を持つ西岡酒造店。看板銘柄「純平」のほか、県外向けに作ったという「久礼」シリーズも人気を集めています。
高知県産の酒造好適米「吟の夢」を四万十川の伏流水で丁寧に醸した「純米吟醸酒 久礼」は定番銘柄。みずみずしい果物のような吟醸香もありつつ、飲み口は軽やか。コクがあって余韻まで楽しめる、上質な仕上がりです。
高知の美味しい日本酒④
「文佳人 リズール 特別純米」
「文佳人」で知られるアリサワ酒造は、香美市土佐山田町で1877年(明治10年)に創業した由緒正しい酒蔵です。現在は若き5代目当主が杜氏となり、すべての酒を少量仕込みで醸し、無濾過、氷温貯蔵などのこだわりを守り続けています。
いちおしは、洗練されたラベルデザインの「文佳人 リズール 特別純米」。酒槽を使った昔ながらの製法「槽搾り」でつくられており、穏やかできれいな飲み心地がクセになる一本です。開栓してから少し時間をおくと、丸みが出てさらにおいしくなります。
高知の美味しい日本酒⑤
「安芸虎 純米酒」
明治36年創業以来、県東部の安芸市で手間暇を惜しまない酒造りを行ってきた有光酒造場。小規模の蔵元ながら、お米の旨みを感じる上品で控えめな味わいのものが多く、日本酒ファンから愛されています。
はじめて飲むならぜひ「安芸虎 純米酒」を。酒造好適米を60%まで磨いた後、酒槽で搾り、無濾過で瓶詰めをしています。フルーティーな風味、まろやかな口当たりにキレの良さも加わり、さまざまな温度帯で楽しめるお酒です。
料理のおいしさを引き立てる「高知・土佐の酒」
旅の終わりにはぜひ、駅のおみやげショップや酒屋さんに立ち寄ってみて。小さなボトルを買って、家族や友人と一緒に飲み比べをするのもおすすめです。
また、高知のお酒の特徴は「甘すぎず、洗練されたすっきり感」。食事に合わせて飽きずに飲み続けられるのが魅力です。飲む前には必ずおいしい酒肴を用意して、料理とお酒のハーモニーを楽しんでくださいね。