意外と知らない漁師の仕事 気になるなり方や休暇は?

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最近は脱サラをして農業に就く人がいますが、漁師になるのもひとつの方法です。しかし、農業のことはなんとなく分かっても、海の上で漁師がどんな仕事をして、どんな生活をしているのか、あまり私たちは知る機会がありません。漁師に興味がある方のために、漁師とはどんな仕事で、どのようにしたらなれるのかを今回はご紹介します。

漁師とはどんな仕事なのか

漁師の仕事とは

漁師といえば、魚や貝を獲ってくるのが仕事ですが、それも近海と遠洋漁業では異なりますし、漁法もいろいろあるので、仕事の内容はさまざまです。養殖の場合は、魚を釣るというより、育てる作業も日々の仕事です。

ただし、共通して言えるのは、陸に上がってからも仕事があって、海の上だけが舞台というわけではありません。まず、漁の最大のパートナーである船の手入れや漁具の手入れをしなければなりません。そして、魚の選別もする必要があります。

漁場の種類

漁場には養殖以外に3種類あります。ひとつは近海で魚を釣って、日帰りでできる沿岸漁業。そして2つめは、日本周辺の200海里水域内で漁をする沖合漁業、そして、遥か彼方外国の海で漁をする遠洋漁業があります。

休日や休暇はある?

近海で沿岸漁業をする場合は、毎日帰れますし、週に一度は休めます。しかし、早朝から漁に出ることもありますし、夕方から夜にかけて漁に出ることもあります。

沖合漁業の場合は、港に帰ってきた時と船の点検時には休めます。遠洋漁業になると、そう簡単には日本に帰れませんが、海外の港に寄港することがあるので、その時に休めます。

まず、先に書いたいろんな漁師のスタイルについて知識を深めましょう。そうして自分がなりたい漁師や行きたい土地など、頭の中で理想と現実をすり合わせていきます。おおよそ考えが固まったら、各地で漁師体験やセミナー、就業支援フェアなどが開催されていますので、参加してみて、実際の漁はどんなものなのか、実際に体験してみたり、漁師に合ってみたりして現場のことを知りましょう。

何度も現場に足を運んで、漁師の話を聞いた後、この漁場でならやっていけると決心したら、いよいよ就職活動です。ハローワークで募集している場合もありますが、土地の漁協や漁業会社に直接アタックする人もいます。まったく漁業の経験がない人も、国の補助事業で「漁師研修制度」というものが用意されています。実際に採用が決まった後に、仕事をしながら基礎を学ぶための研修制度です。そうした国の制度はフルに活用しましょう。

漁師になるには、まず沿岸漁業の場合は、親方に弟子入りするか漁協の社員になって漁に出るか、大きく分けて二通りの路があります。親方についた場合は、将来独立して生計を立てることになります。しかし、いずれにせよ漁協の組合員にならねば漁業はできません。ですから、まずは組合に入ることを目指す必要があります。

まず、組合員にはるには、実際に90~120日以上、漁に出た実績が必要です。そして、何よりもその土地に定住して生涯、漁業で食べていくのだという強い意志を固めなければなりません。そして、基本的な免許として、船舶免許と漁業無線などの資格も取得する必要があります。

沖合漁業や遠洋漁業の場合は、漁業会社の社員になって、甲板部や機関部で働きながら経験を摘みます。また、航海士や機関士の免許も取得しなければなりません。どの漁場で働くにしても、漁師だから漁だけをすれば良いのではなく、資格取得のための座学にも取り組む必要があります。

漁師の仕事は沿岸漁業でも沖合漁業でも遠洋漁業でも海の上が主な職場になるので、楽しい反面厳しいこともたくさんあります。まず情報収集をしっかりとして、納得できるまで何度も通って体験し、目標をしっかり定めて前に進みましょう。

漁師のインタビュー記事:船の最高責任者「漁労長」漁師人生とロマンに迫る|定置網漁師/和田謙太郎

 

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