NC旋盤とは?|仕組み・構造・使い方・メンテナンス方法をチェック | 粋-iki-粋な日本文化を発信するメディア

NC旋盤の”NC”とは「Numerical Control」の略です。つまり、数値制御を意味しています。

そもそも、旋盤とは材料を削る切削加工を行い、ものを作り出す機械のことです。詳しく見ていくと、円柱状の材料を回転させながらバイト(刃物)を当てて不要な部分を削り取る作業になります。他にも穴あけや中ぐり、溝加工など様々な加工を行います。

一方、NC旋盤は、この旋盤にNC(数値制御機能)を取り付け、速度などの細かい部分を数値で指示できるようにして自動的に切削加工を行う機械になります。つまり、あらかじめ設定した手順で多くの種類のバイト(刃物)を加工や材料によって使い分けてコンピューターによる自動加工を行うのです。

このNC旋盤を使うことによって、従来手作業で行っていたために生じたムラやミスをなくすだけでなく自動化による生産性の向上と人件費の削減をも可能にすることができます。

NC旋盤の種類その1【主軸固定型NC旋盤】

出典:ウィキメディア・コモンズ

主軸固定型NC旋盤はその名の通り、主軸となる台が固定されて加工するNC旋盤になります。では、主軸固定型NC旋盤の構造・仕組みを見ていきましょう。

主軸固定型NC旋盤は従来の旋盤と同様、バイト(刃物)が軸方向に移動する仕組みとなっています。この方法では、あらかじめ全長の寸法をコンピューターで送った材料をしっかり固定して加工を行うため、細長い材料より太くて丈夫な材料の加工に有効です。

また、固定型NC旋盤には、移動型NC旋盤に搭載されているガイドブッシュがないため、材料を余すことなく加工することができます。

NC旋盤の種類その2【主軸移動型NC旋盤】

出典:ウィキメディア・コモンズ

主軸移動型NC旋盤はその名の通り、主軸となる台が移動するNC旋盤になります。では、主軸移動型NC旋盤の構造・仕組みを見ていきましょう。

材料を掴んでいるチャックと呼ばれる部分はバイト(刃物)を当てても反り曲がることはありませんが、チャックから遠ざかるにつれて材料が反り曲がりやすくなってしまいます。

そこで、細長いものを加工する際に反り曲がることがないよう、バイト(刃物)の手前でガイドブッシュと呼ばれる支えを使います。このガイドブッシュを搭載している機械の場合、材料を掴むチャックを移動させるため「主軸移動型NC旋盤」と呼ばれるのです。

この仕組みから、主軸移動型NC旋盤は細くて長い材料を加工するのを得意としています。しかし、ガイドブッシュの寸法分が加工できないというデメリットもあります。

NC旋盤のプログラミングとは

出典:Pixabay

NC旋盤の数値を設定する際に、プログラミングが必要となります。この NCプログラミングができれば、数値の編集や新たな設定も可能となるのです。このNCプログラミングは、アルファベットと数字の組み合わせによって様々な機能を実現しています。では、詳しくプログラミングについて見ていきましょう。

%(データスタート・データエンド):プログラムの始まりと終わりを表す。 O(プログラム番号):Oの後につける番号がプログラム番号となる。 ( )(注釈・コメント):NCでは読み込まれない部分。メモ。 #(変数):データを一定期間記憶し必要なときに利用できるようにする。 N(シーケンス番号):プログラムを見やすくするための目印。 S(主軸回転数):S+数値で表す。 M(補助機能):主軸の回転や停止。 G(準備機能):直線補間・間接補間 F(送り速度):F+数値で表す。

T(次工具選択):T+数値で表す。

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