私たちの生活を豊かにする”音楽”。この音楽を作っているのが作曲家です。今回は、作曲家について気になる年収からやりがい・苦労までご紹介します。
作曲家とは?
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作曲家は、音楽を作り、その音楽で生活をしている人のことをいいます。歌手に曲を作ったり、テレビゲームやドラマ、映画のテーマソングを作ったりもします。
歴史的に有名な人では、「春のうららの~」で有名な「花」を作った滝廉太郎や、北原白秋が作詞を手掛ける「待ちぼうけ」を作った山田耕作がいます。
基本的に、作曲家はアーティストなどのクライアントから作曲の仕事を受けて、曲を作ります。
作曲家のスタイル
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作曲家の働き方として、主に3つの方法があります。
1つ目は、音楽作家事務所と契約し、所属して働く方法です。作家事務所は、アーティストなどが所属するレコード会社へ作曲家の代わりに営業を行い、楽曲コンペの受注・発注をします。
また、時には作曲家のマネージメントも行います。作家事務所に所属すると、作家事務所が営業を担当してくれるため、作曲作業に集中することができるのです。
また、新人の作曲家の場合、フリーランスだと楽曲コンペの情報がもらえないことが多いですが、作家事務所に所属することによってコンペ情報をもらえるチャンスが多くなります。
しかし、作家事務所に所属したからといって仕事が自動的に貰えるわけではありません。作曲家は実力主義の世界ですから、作った楽曲が採用されなければ収入はありません。
2つ目は、企業に就職して働く方法です。就職という形なので、安定した収入を得られますが、ヒット曲が生まれたときでも収入はほぼ変わることはありません。
3つ目は、フリーランスとして働く方法です。フリーランスとして働くと、作曲以外に、営業から楽曲コンペの受注・発注、スケジュール管理まで全て自分自身で行わなければなりません。実力や実績を出していたり、人脈がある方には向いている方法と言えます。
作曲家の仕事内容
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作曲家は曲を作ることが仕事となりますが、詳しく見ていくと2種類の作曲家が存在します。
1つ目が、「ソングライター」と呼ばれるものです。ソングライターとは、主にポピュラー音楽(ロックやポップなどの大衆音楽)のメロディラインを書き作曲する人のことです。
「シンガーソングライター」という言葉をよく耳にしますが、自分が歌う曲を作る人のことをソングライターと区別して言います。
2つ目は、「コンポーザー」と呼ばれるものです。コンポーザーは、映画やゲームなどのBGMやCM曲などを主に創作します。最近では、楽器ではなくDTM(デスクトップミュージック)と呼ばれるパソコンを使った作曲方法が多くなっています。
作曲家になるには?
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作曲家になるには、様々な方法があります。また、作曲家になるために必要な資格もありません。
作曲の方法を専門学校や大学で学び、音楽制作会社やプロダクションに就職したり作家事務所に所属する方法があります。
他にも、作曲コンテストやオーディションで合格してアイドルやミュージシャンの楽曲を手掛けるチャンスをもらい、そこから作曲家として花開くこともあります。
作曲家のやりがいと苦労
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作曲家のやりがいと苦労を見ていきましょう。
作曲家として働くと、自分の思いを曲として表現でき、そしてそれを世界に発信できる喜びがあります。自分の手掛けた楽曲がTVやラジオなどを通して人々に発信されたりと、達成感も得られる仕事です。
また、作曲家はドラマや映画のBGMを手掛けても実際に見るまでは、仕上がりがなかなか分からないようです。実際に自分の目と耳で確認することによって仕事の達成感が得られます。
時に、作曲家は人々に勇気や元気を与える職業でもあります。大きな壁にぶつかって悩んでいる人を励まし、悲しみにくれる人に元気を与えたりと、曲は、色々な人に大きな影響を与えます。そのような曲を作る作曲家にとって、人々に多くの影響を与えることができるのはとてもやりがいがあり、喜ばしいことなのです。
しかし、そんな作曲家にも多くの苦労やつらいことがあります。
まず、なかなかイメージに沿った楽曲が作れないことです。プロでも曲を作るのは難しいこと。自分が思い描くイメージや雰囲気を音楽として紡ぎだすことに大変な苦労を要します。
次に、収入が安定しないことです。有名な作曲家は、高所得をもらっている人が多いですが、ほんの一握り。そのほかの作曲家は、会社に就職しない限り、不安定な収入のため作曲家の仕事だけで生活している人は少なく、副業をしている人が多いです。