パラレルキャリアとは│副業との違い・メリット・デメリットも紹介

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近年注目されている「パラレルキャリア」、どのようなキャリアのことを言うかご存知ですか?なぜ注目されるようになったのか、パラレルキャリアを目指す際の注意点を紹介していきます。

パラレルキャリアとは?なぜ注目されているの?


出典:Pixabay

パラレルキャリアとは、本業を持ちながら複数の活動を通じ、キャリアを形成していくことを言い、経営学で名を広く知られるピーター・ドラッカーが『明日を支配するもの』の中で提唱しました。

パラレルとは、平行という意味で、本業と並行して、ほかの活動でもキャリアを形成していくことを指します。

企業寿命が近年短くなりつつあり、大企業であっても経営が傾いていることや、ライフワークバランスを重視し、多様になってきた近年の情勢から、自分の人生においてどのようにキャリアを築いていくかを個々人が考えるようになり、近年注目されています。

パラレルキャリアと副業の違い


出典:ウィキメディアコモンズ

副業は、収入を増加させるために本業以外の仕事に就くことを言います。一方、パラレルキャリアでは、収入だけが目的でなく自己投資としてスキルアップなどの目的でほかの仕事を行うのです。

パラレルキャリアのメリット・デメリット


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パラレルキャリアのメリット

パラレルキャリアのメリットとしては、視野が広がることがあげられます。

普段、同じ仕事ばかりに取り組んでいると、固定概念がついてしまいがちです。しかし、パラレルキャリアではほかの組織の価値観や人に触れることから、様々なものの見方をすることができるようになります。

また、人脈を広げることにもなります。パラレルキャリアとしての活動では、本業で関わる機会の少ない人々と出会えることになり、今までにない人脈を形成することができます。

パラレルキャリアのデメリット

一方、パラレルキャリアのデメリットとしては、本業に支障が出てしまうことが考えられます。パラレルキャリアでは、本業に加えて仕事をすることから、体調管理や時間管理がうまくできないと支障が出てしまうことがあります。

管理能力を身に付ける機会とはなりますが、トラブルの危険があることも覚えておくとよいでしょう。

パラレルキャリアの企業から見たメリット・デメリット


出典:Pixabay

従業員がパラレルキャリアをすることで、企業にはどのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。見ていきましょう。

従業員にパラレルキャリアを推奨することのメリットとして、人材育成がコストをかけずにできるということが挙げられます。

パラレルキャリアでは、社員自らがスキルや経験を求めて社外で活動するため、会社にとっては、研修費用をかけることなく社員がスキルを身に着けてくる可能性が高くなります。

また、従業員への福利厚生の観点や、社会貢献の目的でも良い効果を発揮します。

長く勤めれば給料が上がるというわけではない現在の社会では、収入を増やすために社外での活動も取り組みたいと考えるのはよくあることです。従業員にとっては、パラレルキャリアが許されていること自体が福利厚生として映ります。

そして、現在は副業などを推進する社会的要請が強くなっており、パラレルキャリアを推奨することでメディアからも注目を集めている会社がいくつかあり、会社への注目を集める効果もあるのです。

一方、従業員にパラレルキャリアを推奨することにはデメリットもあります。

まず、本業に支障が出てしまうということが挙げられます。パラレルキャリアを実施することで、従業員には大きな負担がかかり、体調を崩してしまったり、日程管理がうまくいかないと、仕事に支障を及ぼす危険があるのです。

また、人材流出のリスクもあります。

パラレルキャリアを実践することで、従業員は多くの人や組織と出会い、ほかの場所での活躍を志向することも考えられます。

パラレルキャリアの注意点


出典:Pixabay

まず、本業をおろそかにしないことが重要です。パラレルキャリアは、多くの時間と体力を使うため、自己管理能力を高く持っていなければ破綻してしまうことでしょう。

パラレルキャリアは小さく始め、本業に影響を及ぼさないよう注意するとよいでしょう。

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