食物アレルギーの症状と対処法|アナフィラキシー・予防方法・傾向

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今や、日本人の3人に1人には何らかのアレルギーを持っていると言われています。そこで、今回は食物アレルギーを中心にアレルギーの症状と対処法、予防方法をご紹介します。

アレルギーの主な症状


出典:写真AC

アレルギーの症状で最も多いものが皮膚症状と言われています。他には、呼吸器症状・粘膜症状・消化器症状などがあり、他のアレルギー症状と同時に、または別々に発生します。アレルギーの可能性のある症状は以下の通りです。

皮膚症状 かゆみ・蕁麻疹(じんましん)・紅斑(皮膚の赤み)・むくみ・湿疹
粘膜症状 充血・眼の周りのかゆみ・涙目
口腔 唇のはれ・口腔の違和感・舌のしびれ
消化器症状 下痢・吐き気・嘔吐・血便
呼吸器症状 くしゃみ・鼻づまり・鼻水・咳(せき)・呼吸困難・喘息・のどの違和感
循環器症状 手足が冷たい・血圧低下・唇や爪が青白い・脈が速い
神経症状 怠い・ぐったりしている・意識が朦朧(もうろう)とする・尿漏や便漏
全身症状 アナフィラキシー

即時型アレルギーの症状とは


出典:写真AC

以上で挙げた症状には、即時型アレルギーのものと遅発型アレルギーのものがあります。この2種類は食物アレルギー(フードアレルギー)の場合に起こり、子供の発症が多いといわれていますが、大人になってから発症する場合も少なくありません。

即時型アレルギーとは、ある食べ物を食べてからすぐに発症するもので、食べた直後より1時間~4時間以内に症状が見られます。

即時型アレルギーの主な症状としては、蕁麻疹(じんましん)・紅斑(皮膚の赤み)・むくみ・皮膚のかゆみ・口腔内の違和感・くしゃみ・鼻水・咳・喘息・嘔吐・腹痛・下痢などが挙げられます。

また、即時型アレルギーの一番重い症状としてアナフィラキシーショックがあります。この症状は、命に関わる重篤な状態となるので非常に危険です。

遅延・遅発型アレルギーの症状とは


出典:写真AC

遅延型アレルギー、遅発型アレルギーは食べ物を食べてから発症するまでに長い時間を要するため、原因に気づかない人が多いです。遅延型アレルギーは食べ物を食べてから1日~2日後、または数週間後に発症し、遅発型アレルギーは6~8時間後に発症します。

特に遅延型アレルギーは症状が多岐に渡るため、原因が非常にわかりにくいです。主な症状として、頭痛・めまい・倦怠感・肌荒れ・関節痛・イライラなど身体だけでなく精神面への影響も現れます。

一般的にアレルギーの仕組みは、アレルギーを引き起こす物質を体内に入れた場合、その物質を攻撃するためにIgE抗体と呼ばれるたんぱく質が作られ、マスト細胞の表面にくっつきます。その後、再び物質を体内に入れ、IgE抗体と結合してしまった場合にアレルギー反応が見られます。

しかし、遅延型アレルギーの場合はIgE抗体は関係せず、未だに解明されていないことが多くあります。

アレルギーになりやすい人の傾向


出典:写真AC

食物アレルギーには、アレルギーが発症してしまう原因が少なからず存在します。食物アレルギーは大人になってからも発症し、命にも関わるアナフィラキシーショックという症状も現れるので、日ごろから気を付けていかなければなりません。

毎日同じものを食べ続ける

遅延型アレルギーの場合、毎日同じものを食べ続けているとその食べ物がアレルゲンとなってしまうことがあります。ですので、好物であったり、ヨーグルトやパンなど朝食や昼食で習慣づけて毎日食べている人は要注意です。

食べることを完全にやめる必要はありませんが、毎日食べ続けることは避けて、日を置いて食べるようにしましょう。

ゴムアレルギー・花粉症を持っている

ゴムアレルギーまたは、花粉症はある食べ物と関連して食物アレルギーを発症するおそれがあります。子供や乳幼児に多く発症する食物は「卵・牛乳・小麦」と言われていますが、大人の場合は異なり、「果物・甲殻類・小麦」が多く発症するといわれています。

ゴム手袋をはめた場合に紅班が見られるゴムアレルギーは”ラテックスアレルギー”と呼ばれており、アボカド・栗・バナナなどの食物と合併することが多いです。

花粉症は主に果物と合併してアレルギーが発症します。イネやブタクサは、メロン・スイカなどの果物と合併しやすく、白樺(しらかば)は、リンゴや桃、さくらんぼと合併してアレルギーが出やすいと言われています。

また、アトピー性皮膚炎を発症している乳幼児は食物アレルギーを発症する可能性が高いです。

起こりやすいアレルギー症状


出典:写真AC

乳児期

まず、赤ちゃんや子供など乳児期に発症しやすいアレルギーは「即時型食物アレルギー」と「アトピー性皮膚炎」です。この2つは関係性を持っています。

アトピー性皮膚炎を発症すると皮膚が乾燥しかゆみを引き起こしてかきむしるため、肌の守る力が低下しIgE抗体が作られます。そうして、アレルゲンが侵入しやすい状態となり食物アレルギーを発症してしまうのです。

また、乳児期は発症したアレルギーが年齢とともに症状が異なって発症する「アレルギーマーチ」の開始時期でもあります。そのため、乳児期は食物アレルギー・アトピー性皮膚炎になりやすく、幼児期になると気管支ぜんそく、学童期以降は花粉症やアレルギー性鼻炎になっていくのです。

青年期

アレルギーは子供に多くみられる、と思われている方も少なくないでしょう。しかし、大人になってから突然アレルギーが発症する場合もあるのです。

食物アレルギーアレルギー性鼻炎、中でも大人になって発症する気管支ぜんそくは「成人ぜんそく」とも呼ばれアレルギーが大人にも多くみられます。

青年期のアレルギー症状には、幼いころから続くものと突然発症するものがあり、即時型食物アレルギーの症状で見られる”アナフィラキシーショック”を突然発症した場合は大変危険です。現に、アナフィラキシーショックによって死亡してしまう事故もあります。

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