窯の構造
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窯は、レンガや石材などの耐火性の強いもので作られ、最近では墓石屋さんが石材のノウハウを使ってピザ窯を制作したということで話題になりました。
窯にはいくつかの方式がありますが、ほとんどの窯に共通した構造もあります。
基本的に、焚き口から熱を送り込み、煙突から排熱する点は共通しており、方式による構造の違いは、基本的に熱のまわし方の違いとなります。
倒炎式の窯では、窯の両側に複数の焚き口が設置され、炎は壁に沿って上昇したのち天井にぶつかって降りてきます。炎は炉の下部に設置されている煙道を通り、煙突から排出されます。
半倒炎式の窯は、焚き口が窯の片側のみに設置されているのが特徴で、炎が上昇して天井にぶつかって下降するのは倒炎式の窯と同様ですが、炉内を横切り、弧を描くように回るのが特徴です。
直炎式の窯では排熱する煙突が上部に設置されているため、熱を保つのが難しく、均質に温まりにくいと言えますが、構造が簡単で費用も安く抑えられるため、小規模の窯で使われます。
窯の種類とは?
構造の観点だけから見ても、さまざまな窯があり、予算や規模、目的などにより使い分ける必要があることがわかりました。長い歴史の中で、多くの知恵が詰まっているのでしょう。
続いて、窯の種類について見ていきましょう。
窯の種類①登窯(のぼりがま)
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登り窯は、陶磁器などを大量に焼くためことができる窯です。斜面などの地形を利用して作られ、斜面に沿って焼成室が連なるようになっています。
最下部の部屋が最も大きな燃焼室で、各焼成室には熱量を補充するように薪を追加できるようになっています。
大型の窯でありながら、各焼成室の温度をこまめに調節できることが特徴です。
窯の種類②丸窯(まるがま)
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丸窯は登窯の一形態で、燃焼室が半球状なのが特徴です。磁器を焼く窯で、大物を焼くのに適しています。
窯の種類③角窯(かくがま)
角窯は、傾斜がなくても設置できる、比較的大型の窯です。焚き口が複数あるので、炎が中央に集まり均一に火を通すことができます。
窯の種類④トンネル窯
トンネル窯は、大量の均質な商品を効率的に生産するための方法です。
トンネル形の窯の一方から、焼成する器物を積んだ台車を入れ、ゆっくり移動する間に余熱から焼成、冷却まで順次に行うものです。
冷却する際、器物から出る熱を余熱に使うことができることから、燃料も無駄なく使うことができ、大量に生産できるため、大衆向けの製品を焼くのに利用されます。
窯を知り、親しもう!
窯について、イメージは湧きましたでしょうか?特に都市部に住んでいると、日常生活で馴染みは薄いですが、身近な製品が窯で作られていることがわかります。千年~1万年の歴史と、高温で焼いて商品を仕上げると考えると、少し壮大な感じがしますよね。
陶磁器の食器を使う際、多くの人が関わって作られていることに思いを馳せてみるのもいいかもしれませんね。