「しのぎを削る」の意味や使い方│例文や英語での表現も紹介

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言葉の意味には歴史的な背景が含まれていたり、語源に深い意味があるということが多くあります。

「甲子園では、競合校が優勝を賭けてしのぎを削る」

このような場面で使われる『しのぎを削る』という言葉、普段何気なく使う方も多いのではないでしょうか?

この言葉のが出来たのは、中世の武家の世界だといわれています。『しのぎを削る』の意味・由来から英語での表現まで紹介していきます。

【意味】 人と人、団体と団体が激しく戦うこと
【由来】 鎬が削り取られるほど、激しくぶつけ合って斬り合ったため
【類語】 「つばぜり合い」「張り合う」「戦う」「覇権争いをする」
【対義語】 「冷戦状態」「緊張状態」
【英訳】 engage in fierce competition」「joust」

しのぎを削るの意味


出典:PIXNIO

「しのぎを削る」とは、激しく争うことを言い、特に人と人、団体と団体が激しく戦うことを言い、漢字で書くと「鎬を削る」と書きます。

「凌ぎを削る」と書かれる場合もありますが、「凌ぎ」は、苦しいことを我慢して切り抜けることの意味で、「しのぎを削る」の漢字としては適していません。

しのぎを削るの由来・言葉の背景


出典:フォト蔵

「しのぎを削る」とは、何が由来になっているのでしょうか?

鎬(しのぎ)とは、刀の刃と背の間(横の部分)の少し盛り上がった部分のことです。

刀と刀で切りあう場面があった中世の武士の世界では、まさにその戦いは命がけ。強い者同士が戦えば、とても激しい戦いであったことを想像するのは難しくないでしょう。

斬り合いの際に、力が拮抗(きっこう)する場面では刀をこすりあう用にしてこう着します。刃先をぶつけ合うと刃こぼれしてしまうので鎬をぶつけ合うようになるのですが、その際に鎬が削り取られるほど、激しくぶつけ合って斬り合ったためできた言葉で、当初は刀同士の戦いを表す言葉でした。

その後、刀以外の戦いでも用いられるようになり、激しく争うという意味の「鎬を削る」という言葉ができました。
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しのぎを削るの使い方・例文


出典:Pixabay

「しのぎを削る」という言葉は、団体と団体や個人と個人が激しく争うことを意味しており、それらの中でも、なかなか勝負がつかないような熱戦という意味が含まれています。

使い方としては、「甲子園では、競合校が優勝を賭けてしのぎを削る」のように、特に実力が拮抗しているような状況で使われます。

それ以外には、「トップシェア争いでしのぎを削る」、「選挙戦では与党と野党がしのぎを削る」、「世界ランク一位の選手と二位の選手がしのぎを削る」などの用例が挙げられます。これらの用例の通り、企業・政治・スポーツなどの分野で多用されます。

しのぎを削るの類語・対義語


出典:Pixabay

「しのぎを削る」の類義語としては、「つばぜり合い」「張り合う」「戦う」「覇権争いをする」などがあげられます。

「つばぜり合い」は、漢字で「鍔ぜり合い」「鍔迫り合い」「鍔競り合い」などと表記することもあり、剣道や西洋剣術において、打ち合った刀や竹刀(しない)を刀の刃と持ち手の間の部具である鍔で押し合う状況を言います。

そこから転じて、激しい勝負や接戦を表す言葉となったことから、「しのぎを削る」の類義語だと言えます。由来も意味もとても近い言葉となっています。

「張り合う」は、同じ目標に向かって競い合うことや、相手に負けないよう競争し合うという意味の言葉で、「しのぎを削る」と比べ、ライバルとの闘いなど、相手が敵だとは言い切れない場面が多くなります。「意地を張り合う」のような用例もあり、総じて「しのぎを削る」の方が激しい争いのニュアンスとなります。

「戦う」は、戦争や試合、喧嘩などの、目に見える物理的な戦いの場面で多用されるものです。「しのぎを削る」と比べると広い意味での戦いを表し、競争力が拮抗していない場合や穏やかな争いでも「戦う」を使うことができます。

「覇権争いをする」は、少しでも良い地位や権力を得るために複数が争うことを意味します。かなり近い意味の言葉ですが、スポーツなどよりも、国同士の勢力争いや企業の業界シェア争いなど、少し大きなスケールの話で主に使われます。

全く反対の意味を持つ対義語はありませんが、激しい戦いという意味と対称に、直接的にぶつかり合っていない静かな争いと言える「冷戦状態」「緊張状態」などは、対義語に近い意味の言葉として考えられます。

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