靴職人になるには資格は必要?
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靴職人を目指すには、靴についての専門的な知識や技術を習得する必要があります。そのための教育機関として、靴制作の専門学校や服飾系の大学などがあります。 中には、靴作りに加えて、扁平足や外反母趾などの足の医療についても学ぶことができる学校もあります。
卒業後は、服飾や靴のメーカーに就職して、実務経験を積んでいきます。 3〜4年程度の実績を積めば、メーカーからの下請けなど独立もできるようになります。
ただし、メーカーに就職すると分業制で靴職人としてのトータルな技術が身につけられない可能性もあります。その点を重視するのであれば、靴工房の職人に弟子入りして働くという道もあります。
また、靴職人には本場のヨーロッパに留学して学んだ人も大勢います。海外では伝統的な靴から最新のトレンドまで、日本国内ではけっして得られないような知識や技術に触れることができるようになります。
なお、靴職人になるのに資格は必要ありませんが、「シューフィッター」の資格を持っていると役に立ちます。これは「足と靴と健康協議会」が認定する民間の資格で、認定を受けるにはまず3年以上の実務経験が必要となります。
靴職人自らが「ブランド」になる
現代では、靴職人は靴だけを作っていればよいというわけではありません。靴職人も営業を行うことやマーケティングを行う必要があります。工房は基本的に一人で行っており、自営業といえます。靴を作って靴を売るところからが靴職人にも求められる能力なのです。
SNSの発達によって、Twitterやinstagramなどで自己発信できる世の中なので、発信方法によっては、靴職人自らがブランドとして確立することができます。
靴という人が1日でもっとも過酷な使用をして、長く付き合うことになるファッションは、ただ身に着けるのではなく、こだわりが見える部分でもあります。
高級な一品を作ることに特化することや製造の腕を磨くことで、靴職人としてブランドを目指せます。
その人に合った靴を丁寧に作り上げる靴職人
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裏方というイメージの強い靴職人ですが、最近ではメディアでも取り上げられるなど若い人にも注目を浴びる職業の1つとなってきました。 分業制とは異なり、靴という作品を自分一人だけで仕上げられる。
これは、まさに職人としての醍醐味でしょう。1人1人に合った靴を作り、喜んで使ってもらうことには何ものにも代えがたい充実感があります。
平べったい一枚の革を縫っていくことで、立体的な靴を作り出す靴職人は、創造性の高い仕事といえます。
それでも、靴職人として生きていくにはとても厳しい道が待っています。本当に靴が好きで、一生関わっていきたい。そんな情熱を持った人にとっては、やりがいに満ちた仕事となるはずです。