「見ざる 聞かざる 言わざる」世界に共通する人生の教訓|古代エジプトに由来?

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見ざる聞かざる言わざるとは?

 見ざる聞かざる言わざる、ということわざを聞いて思い浮かべるのはどのようなものでしょうか? 多くの方は日光東照宮にある三匹の猿を思い浮かべることでしょう。その猿は「三猿」と呼ばれ、それぞれが両手で目、耳、口を塞いでいます。

日本語で語呂合わせをされているので、日本発祥の言葉と思われるかもしれませんが、実は違うのです。 古代エジプトにも三猿をモチーフにしたものは存在し、それがシルクロードを渡り、長い時を経て日本に伝わったと考えられています。 今回は、その三猿、見ざる聞かざる言わざるについての知識を深めていきましょう。

見ざる聞かざる言わざるの意味


photo by Ann Lee

それでは、見ざる聞かざる言わざるの言葉の意味を解説します。ことわざは、私たちに対しての戒めや守るべき規範などを 分かりやすく伝えるという役割があります。

もちろん見ざる聞かざる言わざるにも込められた戒めはあります。それは、人は自分にとって都合の悪い事柄や、相手の欠点を見たり、聞いたり、言ったりしてしまいますが、それは しないほうがよい、というものです。

口の軽い人、欠点を見逃さない人、うわさ話を聞きたがる人、それらの人はあまり良い評判を得られません。 この言葉は、そういったことをしないことで、自分が悪い人にならないように注意すべきだと教えてくれるのです。

見ざる聞かざる言わざるの由来


photo by ume-y

この言葉の由来は、様々な説があります。古くは古代エジプト、アンコールワットなどにも三猿のモチーフが存在します。 シルクロードを渡りながら言葉が伝わり、その地で教えられることとなったのです。

論語にも、「非礼勿視、非礼勿聴、非礼勿言、 非礼勿動」という一節があります。それは、礼にあらざれば視るなかれ、礼にあらざれば聴くなかれ、 礼にあらざれば言うなかれ、礼にあらざれば行うなかれというもので、見ざる聞かざる言わざると同じ意味です。

ただし、日本においては4つ目の行うなかれ、が省かれています。その理由は不明とされていますが興味深いエピソードです。 この、論語の言葉が日本に伝わったのは8世紀頃、天台宗の留学僧によるものだと言われています。人の基本的な振る舞いとして、 古くから見ざる聞かざる言わざるは大事であると思われていたのです。 

見ざる聞かざる言わざる

日本におけるこの言葉の意味は、先ほど記述した通りです。語呂合わせとしての面白さがありますが、これは論語の「ざれば」を 変えたものです。「ざれば」、とは「○○でないならば」、という言葉遣いであり、「ざる」、とは「○○しない」という使い方です。

ざる、が猿になり日光東照宮の三猿になったわけです。この三猿は、アメリカにも伝わっており教会で使われています。 「猥褻なものを見ない」「性的な噂を聞かない」「嘘や卑猥なことを言わない」という内容で、キリスト教の教えにも適うものとなっているのです。

このように、見ざる聞かざる言わざるは人種や宗教が異なっても、人のベースにある道徳として通用するものと言えます。 

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