横山大観の代表作4選|生誕150年・没後60年を迎える日本画家

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

横山大観の代表作③

瀟湘八景

「瀟湘八景」は、中国と日本の絵画、とりわけ山水画における伝統的な画題として知られています。 横山大観は、人生で3回「瀟湘八景」を描いており、大観独自の「瀟湘八景」として知られています。

具体的には、縦長の掛幅を2幅ずつ対にした4対を用い、そのそれぞれに指揮を表すように描いているなどです。伝統的な「瀟湘八景」の表現の多くを無視した描き方になりますが、童子が乗った牧牛を描くなど、より平民的な描写をしています。

横山大観の代表作④

群青富士

「群青富士」という代表作を紹介しましょう。 横山大観は、数多くの富士山を描いた画家ですが、その中でも有名なのがこの「群青富士」です。

「群青富士」も、「夜桜」と同じく六曲一双の屏風に描かれた大画面の作品で、左右の屏風で共鳴する緑青と群青が目を引きます。 富士山の群青と、雪の白さが力強い堆肥となっており、簡潔な構図でありながらも、自由でおおらかな作品です。

横山大観展について

2018年は横山大観生誕150年として各地で横山大観の展示会が開かれます。 「横山大観展」として開かれるのは、横山大観に縁の深い東京と京都の2都市になります。

東京国立美術館では、すでに開催期間中で、5月27日まで開催されています。京都国立近代美術館では、6月8日から7月22日までの期間での開催になります。 いずれも入場料は一般で1500円となっており、学生割引も対応しています。 今回紹介した大観の代表作が一通り見られるのが非常に魅力的です。

公式サイト:http://taikan2018.exhn.jp/

横山大観の魅力

横山大観は、その人生を日本画の発展に費やしました。西洋画の技法を取り入れ、新たな日本画としての在り方を確立してきました。

「夜桜」に見られる煌びやかな装飾性のある絵画から「生々流転」のようなわびさびを感じさせる絵画など、大観以前の日本の絵画には見られなかった、その表現技法の幅広さが魅力です。

ぜひ、生誕150年の今年開かれる横山大観展を訪れ、その魅力に触れてみてください。

 

横山大観についてもっと知りたい方は、こちらの本がおすすめです。

今回紹介した作品を含む、代表作58点を見ることができます。

【浮世絵】西洋画家にも影響を与えた浮世絵の魅力

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連するキーワードから探す