のどぐろとは
のどぐろとは、日本海沿岸で獲れる高級魚です。関東地方では赤むつと呼ばれることが多い白身の魚ですが、脂が多く乗っており、旬の時期はトロのように濃い味になります。養殖はほとんどなく、天然もので条件によって水揚げ量が大きく変化するため、特に旬の需要が高い時期のものは希少価値が高くなっています。
サイズが小さいものは比較的入手し易いですが、大きさに比例して脂の乗りも増えてくるため、食べ応えのある大きさののどぐろになると一匹3,000円前後で取引されます。都心部の高級料亭では、仕入れや輸送にコストがかかることもあり、1万円を超えるものもあります。
のどぐろの旬の時期
出典:写真AC
のどぐろの旬は、秋から冬にかけて気温が下がっていく時期です。一方で、地域によっては子供ができる8~9月頃が旬になっていることもあります。のどぐろは一年中獲れるものの、夏場は大きめのサイズでも身がパサパサしており、味があっさりしていて旬の時期とは全く異なります。
あまりこってりした魚は好きでないという場合には、白身本来の味を楽しめる旬を外した時期ののどぐろを選ぶのも良いでしょう。旬の時期以外ののどぐろは、金額も比較的落ち着いています。
のどぐろが取れる地域
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のどぐろは、基本的に日本海沿岸ならばどこでも獲れます。ただし、のどぐろが生息している海の状態によって味や水揚げ量は全く異なっています。国内でも有数の、のどぐろが獲れる地域といえば、島根県浜田市です。
浜田漁港は全国でも13しかない特定第3種漁港の一つで、カレイやアナゴ、さわら、アジなどは上位5位以内の漁獲高を誇っています。プランクトンが豊富でしっかり太っているのどぐろは甘みがあり、特に旬の時期には脂がたっぷりのったのどぐろが食べられます。
干物の加工も盛んで、全国に発送されています。また、石川県も69の漁港があり、マイワシやマアジ、するめいかなどの水揚げ量が多い地域です。旬の時期ののどぐろは脂の乗りが良く、安定して多くの水揚げ量を誇ります。
新潟県は漁獲量が変動しやすいものの、旬の時期が8~9月と他の地域より早めになっているため、一般的な旬よりも早く美味しいのどぐろが食べたい時におすすめです。
のどぐろの味の特徴
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のどぐろは、見た目は赤いですが白身魚です。しかし、一般的に想像されるような淡白な白身魚の味ではなく、旬の時期には切っただけで皮から滲み出るほどの脂が乗っています。肉質は柔らかく、噛んだ時に甘い脂が口中に広がるところから、白身のトロと評されています。
刺身でものどぐろの美味しさを堪能できますが、煮魚にするとこってりした味付けが脂の多い肉質に染み込んで、程よい味わいになります。また、焼き魚にすると脂の乗った皮が香ばしくなり、柔らかいままの肉質からは脂がしみ出して、一度食べたら忘れられない味になります。